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レノボが「ThinkPad X1」シリーズの新モデルを3月23日発売 設計を刷新して32GBメモリにも対応

» 2021年03月23日 11時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 レノボ・ジャパンは3月23日、フラグシップノートPC「ThinkPad X1」シリーズの新製品を発売した。いずれも第11世代Coreプロセッサ(開発コード名:Tiger Lake)を搭載し、企業向けの管理/セキュリティ機能を付加したIntel vProテクノロジーに対応するCPUも選択できる。また、Web会議で使う際の快適性を改善する改良も加えられた。

 なお、記事中の価格は全て税込みで表記する。

新製品 2021年のThinkPadのポートフォリオ。ThinkPad X12 Detachable以外の白い点線で囲まれたモデルが、新製品が登場するモデルとなる

ThinkPad X1 Carbon Gen 9

 ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、14型クラムシェル型ノートPC「ThinkPad X1 Carbon」の第9世代製品となる。ハードウェア的にはGen 7(2019年モデル)以来のフルモデルチェンジで、ディスプレイのアスペクト比が16:10となりオフィス作業の快適性も向上している。最小構成の直販標準価格は26万8400円となる。

X1 Carbon Gen 9 ThinkPad X1 Carbon Gen 9はフルモデルチェンジとなる。直販のカスタマイズモデルでは日本語キーボード(右)に加えて米国英語(US)キーボード(左)も選択できる
X1 Carbon Gen 9 天板はモデル名通りカーボン素材を採用している

 直販のカスタマイズ(CTO)モデルでは、CPUを以下のいずれかから選択できる。

  • Core i5-1135G7(2.4GHz〜4.2GHz、4コア8スレッド)
  • Core i5-1145G7(2.6GHz〜4.4GHz、4コア8スレッド、vPro付き)
  • Core i7-1165G7(2.8GHz〜4.7GHz、4コア8スレッド)
  • Core i7-1185G7(3GHz〜4.8GHz、4コア8スレッド、vPro付き)

 本体をより効率的に冷却すべく、Gen 9ではクーラーファンを2連構成とした。ただし騒音はGen 8と同程度に抑えられているという。また、排熱口は背面に移動された。

中身 クーラーファンは小ぶりのものを2連搭載するようになった。騒音はGen 8と同程度だという(写真は設計を共有するThinkPad X1 Yoga Gen 6のもの)

 メインメモリはLPDDR4x規格のオンボードで、CTOモデルでは容量を8GB、16GB、32GBから選択できる。SSDはPCI Express接続で、CTOモデルでは容量を256GB、512GB、1TB、2TBから選択できる。

 ディスプレイは14型IPS液晶で、先述の通りアスペクト比は16:10となる。CTOモデルでは、以下のいずれかの構成を選べる。

  • WUXGA(1920×1200ピクセル)/タッチ非対応
  • WUXGA/タッチ対応
  • WUXGA/タッチ対応/電子プライバシーフィルター付き
  • WQUXGA(3840×2400ピクセル)

 ポート類は左側面にThunderbolt 4(USB4)端子×2、USB 3.0 Type-A端子、HDMI出力端子を、右側面にイヤフォン/マイクコンボジャック、nanoSIMカードスロット(LTEモデル、5G/LTEモデルのみ)とUSB 3.0 Type-A端子(常時電源供給対応)を備えている。Thunderbolt 4端子はUSB Power Delivery(USB PD)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応している。

 なお、Gen 9では今までの世代に搭載していたEthernet(有線LAN)チップを備えない。そのため、有線LAN通信を行う場合は別途USBまたはThunderbolt 3/4で接続する有線LANアダプターを用意する必要がある。

 無線通信はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。CTOモデルでは、オプションでLTEモジュールまたは5G/LTEモジュールを搭載できる。

左側面 左側面
右側面 右側面

 ディスプレイ上部には、HD(1280×720ピクセル)撮影に対応するWebカメラを搭載している。物理的なシャッター「ThinkShutter」も備えている。オプションで赤外線(IR)撮影ユニットを搭載することで顔認証にも対応する。電源キーには指紋センサーを備えている。

 スピーカーはGen 8と同様に4基構成で、「Dolby Atmos」にも対応している。ただし、パームレスト側のスピーカーがキーボードの上部から左右に移動している。マイクは「Dolby Voice」に対応している。

カメラ WebカメラはHD解像度。オプションでIR撮影ユニットを搭載すれば顔認証も可能だ(写真はIR撮影ユニットを搭載した構成)
パームレスト パームレスト回り。スピーカーがキーボードの左右に移動した。電源キーはキーボード上部に移動し、指紋センサーを統合している。良く見ると、キーボードのキーも少しデザインが変わっている(写真はUSキーボードのNFCリーダー付き構成)

 ボディーのサイズは約314.5(幅)×221.6(奥行き)×14.9(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は約1.13kgとなる。バッテリー駆動時間(JEITA 2.0)は、最長約26時間となる。

ThinkPad X1 Yoga Gen 6

 ThinkPad X1 Yoga Gen 6は、14型コンバーチブル2in1「ThinkPad X1 Yoga」の第6世代製品となる。先に紹介したX1 Carbon Gen 9とはマザーボードなどハードウェア設計の一部を共有しているが、Gen 4から採用しているアルミニウム合金のボディーは引き続き堅持している。最小構成の直販標準価格は30万5800円となる。

X1 Yoga Gen 6 ThinkPad X1 Yoga Gen 6もフルモデルチェンジする。X1 Carbon Gen 9とハードウェア設計の一部を共有しているが、アルミニウム合金のボディーなどGen 4以降のX1 Yogaの特徴点は継承している(写真は日本語キーボードのNFCリーダー付き構成)
天板側 Gen 4以来続く「ストームグレー」のカラーも堅持している

 ディスプレイは、タッチ操作とペン入力に対応した14型IPS液晶で、アスペクト比は16:10となる。本体内に収納することで充電できるスタイラスペン「ThinkPad Pro Pen」も付属する。CTOモデルでは、以下のいずれかの構成を選べる。

  • WUXGA/反射抑制
  • WUXGA/ノングレア(非光沢)
  • WUXGA/ノングレア(非光沢)/電子プライバシーフィルター付き
  • WQUXGA(3840×2400ピクセル)/反射抑制

 ボディーのサイズは約314.4(幅)×223(奥行き)×14.9(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は約1.399kgとなる。バッテリー駆動時間(JEITA 2.0)は最長約23.9時間となる。

 その他の主な仕様は、X1 Carbon Gen 9と同様だ。

ペン X1 Yoga Gen 6に付属するThinkPad Pro Pen。本体に収納可能だ
背面排熱 X1 Carbon Gen 9と同様に、排熱口は背面に移動している

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