CPUは、IntelのCore i7-1165G7を搭載している。Tiger Lakeという開発コード名で知られるモバイル向けの第11世代Coreプロセッサの中では上位のモデルにあたり、4コア8スレッドで最大周波数が4.7GHzというスペックだ。
このTiger Lake世代では、プロセスルールの改良などによりCPUコアの周波数が高くなっているのに加え、内蔵GPUが「Intel Iris Xe Graphics」となり、従来のグラフィックス機能や性能が大幅に向上している。
また、AI処理にフォーカスした新技術が数多く導入されている点も見逃せない。拡張命令(DL Boost:OpenVINO/DP4a)を通して、CPUだけでなく内蔵GPUも使ってAI推論演算を実行できるようになっており、Intelによれば、先代(Ice Lake)比で約5倍のAIパフォーマンスを実現しているという。
もっとも、これを生かすにはソフトウェアのOpenVINO/DP4a対応が必須となる。今すぐ効果が出る処理は限定的だろうが、将来的にはかなり効いてきそうなポイントだ。
メモリは、超高速かつ省電力のLPDDR4X-4266を16GB搭載する。Intel Iris Xe Graphicsのパフォーマンスはメモリ性能にも左右されるが、これならフルに性能を引き出せるであろう。
データストレージは1TBのNVMe SSD(PCI Express 3.0 x4)で、評価機はWestern Digitalの「WDC PC SN730」を備えていた。PCI Express 4.0対応ではないが、シーケンシャル読み出しが毎秒3400MB、シーケンシャル書き込みも毎秒3100MBと高速なハイエンドクラスのモデルだ。
13.3型の画面は有機ELディスプレイを採用している。液晶分子をバックライトのシャッターとして使う液晶ディスプレイに対し、有機ELディスプレイでは、画素を構成する素子自体が発光するため、色の表現や精度で大きな優位性がある。
本製品は、この優位さを生かし、最大輝度500ニト、最低輝度0.0005ニト、視野角は左右170度、応答速度1ms、コントラスト比10万:1と、モバイルPCとしてはこれまでにないハイスペックを実現している。
さらに映像業界の標準で、Appleも支持するDCI-P3の色域を100%カバーする他、正確な色再現ができることを示すX-Rite PantoneのPANTONE認証も取得しており、コンテンツ制作者の意図通りの色を再現可能だ。VESAが定めるHDR向けディスプレイの規格「DisplayHDR 500 True Black」にも対応しており、HDR対応の映像コンテンツでは極上のビジュアル体験が味わえる。
本製品の有機ELディスプレイは、ブルーライト比率の管理により、液晶ディスプレイに比べてブルーライトを約70%カットしているという。これについても、第三者機関である独「TUV Rheinland」(テュフ・ラインランド)の認定を受けているそうだ。なお、タッチパネルも搭載しており、画面に指で直接触れての操作も行える。
次にインタフェース回りをチェックする。
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