ソニーから、立体音響技術「360 Reality Audio」(サンロクマル・リアリティオーディオ)に対応したワイヤレススピーカーが登場した。3D音楽配信サービスと組み合わせることで、従来のスピーカーとは比べ物にならない、臨場感があるライブさながらの音楽を楽しめるのが大きな特徴だ。
本製品はいわゆるスマートスピーカーではないが、Chromecast built-inに対応しており、Google Homeネットワークに組み込んでストリーミング再生が行える他、セットアップにはGoogle Homeアプリを用いたり、3D音楽の再生にAlexaが使用できたりするなど、音声アシスタントとはかなり密接に関係している。
今回はスマートスピーカーに近い外観を持つ下位モデル「SRS-RA3000」を対象に、セットアップの手順から具体的な使い方までを紹介する。
まずは外観を見ていこう。本製品は見た目こそ円柱型に見えるが、上から見ると円ではなく、六角形になっているのが特徴だ。天面には音楽の再生や一時停止、音量調整などのボタンに加え、各種ステータスを表示するLEDがある。スマートスピーカーではないため、アクションボタンの類はない。
サイズはかなり巨大で、第3世代のEchoと比べても背は高く、直径も大きい。購入する前の段階で、置き場所はある程度決めておいた方が、後で困らずに済むだろう。ちなみに置き場所に合わせて音を自動的に最適化する機能があるので、セットアップ完了後に置き場所を移動させるぶんには問題ない。
接続はWi-Fiに加え、Bluetooth、さらには一般的な3.5mmのオーディオジャックを用いての有線接続にも対応する。このうちメインとなるのはWi-Fiで、スマホのGoogle Homeアプリを用いてセットアップを行う。また3D音楽の再生にあたり、Alexaのセットアップも行うという、珍しい二段構えになっている。
これは3D音楽を提供するAmazon Music HDを音声でコントロールするには、同じAmazonが提供するAlexaが必要になるという理由だ。つまりスピーカー本体との連携はGoogle Homeを利用し、再生のコントロールはAlexaを使うという図式になる。
本製品のリリースに合わせて、Amazon Music HD以外の音楽サービス(deezerやnugs.netなど)でも3D音楽の提供が始まったので、今後楽曲が充実していけばこれ以外のフローも生まれてくるはずだが、現状で3D音楽を楽しもうとすると、これらの手順を念頭に設定を行う必要がある。
ちなみに、3D音楽でない一般的な楽曲をワイヤレス再生するだけならば、Google Home経由でのストリーミング再生でも構わないし、またBluetooth接続など他の選択肢もある。このあたりは再生する音楽ソースによって経路が変わるので、実機を使って試行錯誤することになる。
続いて、セットアップに移る。
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