OMEN 17のエクストリームモデルの実力はどれくらいのものか、ベンチマークテストを通してチェックしていこう。今回は、比較対象としてCore i7-11800H(8コア16スレッド、最大4.6GHz、キャッシュ24MB)とGeForce 3070 Laptopを搭載する「同世代だけれど、少しスペックが低い」ゲーミングノートPCを用意した。
結論からいうと、どちらもCPUとGPUは同一世代かつ同一アーキテクチャなので、CPUやGPU絡みのテストでは決定的な“大差”はない。しかし、最高クロックのより高いCPUとCUDAコアの基数のより多いGPUを使っているだけに、おおむねOMEN 17の方がさらに良いスコアを記録している。
現時点において、OMEN 17のエクストリームモデルは最強のゲーミングノートPCの1つであることは間違いないだろう。
3Dレンダリングを通してCPUのパフォーマンスをチェックする「CINEBENCH R23」の結果は以下の通りとなった。
続けて、PCの総合的なベンチマークテストアプリ「PCMark 10」の結果を見ていこう。
「Essentials」は日常使い、「Productivity」はビジネスにおける生産性、「Digital Content Creation」は静止画や動画といったマルチメディアコンテンツの制作能力をチェックするテストだ。特にDigital Content CreationはCPUやGPUの性能差がスコア差につながりやすい。
ストレージの読み書き速度をチェックするアプリ「CrystalDiskMark 7.0.0」でシーケンシャル(連続)したデータの読み書きをチェックした所、PCI Express 4.0接続のSSDを採用するOMEN 17と、PCI Express 3.0規格のSSDを採用する比較対象で有意な速度差が見られた。
動画編集ソフトにおける動画の書き出しなど、シーケンシャル性能が求められる場面では、OMEN 17のパフォーマンスは存分に生かせるだろう。
3DグラフィックスのパフォーマンスをテストするULのベンチマークテストアプリ「3DMark」では、WQHDの描画をDirectX 12 APIでテストする「Time Spy」を実行した。比較対象も十分に高いスコアを記録しているが、OMEN 17のエクストリームモデルはそれを上回っている。
実際のゲームをベースとするベンチマークテストとして、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」と「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15ベンチマーク)」も試してみた。いずれもフルHD(1920×1080ピクセル)描画で、カスタム設定で最も負荷が高くなるように設定した際のスコアを収集した。
やはり、OMEN 17のエクストリームモデルは高負荷の状態でもしっかりとパフォーマンスを発揮できている。極端に高負荷な設定とした場合でもこれだけのスコアを出せるので、フルHDゲーミングであれば不満を覚える場面はほとんどないはずだ。
最後にUbisoftの人気ゲーム「ファークライ6」に内包されたベンチマークテストでフレームレートをチェックしてみた。FF14/15ベンチマークと同様に、フルHD描画でカスタム設定で最も負荷を高くした状態で計測している。
OMEN 17は、以下の通り165Hzディスプレイを生かせる良好な結果を残した。
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