見どころは“見た目”だけじゃない! VoodooPCの血を引くひし形ゲーミングPC「OMEN X by HP 900-070jp」を試す【追記あり】(1/4 ページ)

» 2017年03月08日 16時30分 公開

 ハイエンドかつ個性的なボディーデザインが象徴的だったゲーミングPCメーカー「VoodooPC」。2006年に同社はHewlett-Packard(現在のHP)に買収されたが、そのDNAを受け継ぐゲーミングPCは現在に至るまで継続的に登場している。

 その最新作が、今回紹介する「OMEN by HP」シリーズのフラッグシップデスクトップ「OMEN X by HP Desktop 900」(以下「OMEN X」)だ。

OMEN X by HP Desktop 900 「OMEN X by HP Desktop 900」(右)とオプション品のゲーミングディスプレイ「OMEN by HP 32 Display」。いずれもそれなりにサイズがあるため、撮影ブースに収まりきらなかった

CPUを第7世代(Kaby Lake)に変更したモデルが登場!(3月13日追記)

 日本HPは3月9日、第7世代Core iプロセッサファミリー(Kaby Lake)を搭載する「OMEN X by HP 900-100jp」を発売した。この記事で紹介している「OMEN X by HP Desktop 900-000jp」との違いは、以下の通り。

  • CPUをCore i7-7700K(4.2〜4.5GHz)に変更
  • GTX1080シングル構成の下位モデルのメインメモリ容量を最大値の32GBに引き上げ

 Kaby Lakeは動画のエンコード・デコード性能が強化されている。動画をより重視するユーザーは、ぜひチェックしてみてほしい。

 合わせて、OMEN Displayの新製品として、3440×1440ピクセルの34型曲面液晶ディスプレイ「OMEN X by HP 35 Curved Display」を発売している。こちらも合わせてチェックしてみよう。


強烈なインパクトを持つ「ひし形サイコロPC」

 OMEN Xはとにかく見た目からしてインパクトのがある。実際に手に入れた人は、まずボディーの大きさとデザイン、そして重さに驚くことになるだろう。

 ボディーの大きさは504(幅)×510(高さ)406(奥行き)mmと正方形に近い。重さも公式値で約25.3kgというヘビー級であるため、購入時は財布だけでなく設置場所との相談も必要となる。

 形状もなかなかに奇抜だ。キューブ型のデスクトップPC自体はそれなりにあるが、この品は斜め45度に傾いており、正面から見ると菱形になっている。本体を支える板状のスタンドは筐体側に固定されており、移動時はスタンドごとつかんで運んでも心配はないほど頑丈なものとなっている。

 こうした重さや菱形形状は、ゲーミングPCにありがちな「カッコ良く見せる」的な理由だけではない。その1つに、メンテナンスの容易さが挙げられる。必要な工具もボディーに収納されており、工具を探さなくて済むように配慮がなされている。もう1つに、エアフローの改善による放熱効率の向上が挙げられる。これらの利点については、後ほど詳しく紹介する。

 ただし、重量はともかくとして、形状が形状であるために、階上に設置するときは安全のために2人で作業することを強くお勧めしたい。

正面から少し斜めに見た図 少し斜めに振って正面から見た図。キューブ型ではあるが、45度に傾いた形状となっているのは単なる「カッコ良さ」のためだけではない

 OMEX Xはメインメモリ容量とグラフィックボードの構成が異なる2モデルが用意されている。今回レビューした上位モデル「OMEN X by HP 900-070jp」は、メインメモリが32GB(8GB×4、システム上の最大容量)で、グラフィックボードが「NVIDIA GeForce GTX 1080(Founders Edition)」のSLI構成(2枚挿し)になっている。下位モデルである「OMEN X by HP 900-066jp」はメインメモリが16GB(8GB×2、最大32GBまで増設可能)で、グラフィックボードが「NVIDIA GeForce GTX 1080(Founders Edition)」の1枚構成となっている。

 それ以外の基本構成は両モデルともに共通だ。CPUは倍率変更可能に対応するCore i7-6700K(4〜4.2GHz、4コア・8スレッド)で、ストレージはPCI Express接続(NVMe方式)の512GB M.2 SSDとSerialATA接続の3TB HDDを搭載している。OSはSSD側にインストールされている。ハイエンド機器をサポートするために1300Wの大容量電源ユニットを採用していることも見逃せない。さらに、デスクトップモデルながら「可搬性」に考慮してIEEE 802.11ac/a/b/g/n(2.4GHz帯・5GHz帯)の無線LAN(Wi-Fi)に対応している。

 ゲーミングPCのフラッグシップということもあり、上位・下位モデルともに搭載パーツは豪華だ。

CPU-Zの表示 発表時期が2016年12月だったこともあり、CPUは第6世代(Skylake)のCore i7-6700Kとなっている。第7世代(Kaby Lake)が出た今となっては旧世代ではあるが、Skylakeとしては最上位で一線級の性能を有する
GPU-Zの表示 GPUは「NVIDIA GeForce GTX 1080(Founders Edition)」を搭載している。上位モデルでは2枚搭載してSLI構成となっている
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