Gaming Hubには、CPUの駆動電圧を下げる「アンダーボルト」機能も用意されている。この機能を有効にすると、CPUの動作クロックを維持しつつ駆動電圧を下げられるため、CPUの消費電力を抑えられる。CPUの消費電力が抑えられるということは、発熱も抑制できるためファンの回転数も抑えられる。全体的な消費電力を下げたい場合にも活用可能だ。
発熱抑制という観点に立つと、アンダーボルト機能にはTBT 3.0によるクロックブーストをより長い時間維持できるというメリットもある。
一方で、アンダーボルト機能は、CPUの動作電圧を適切に設定しないとPC全体の動作が不安定になるというデメリットもある。ただし、最適な設定を自動的に検出する「インテリジェントモード」を用意している他、カスタム(手動)設定を行う場合も事前にテストできるので安心して設定できる。
インテリジェントモードを使えば、PC全体の動作に問題が出ない電圧低下のしきい値を自動で見いだしてくれる。しかし、設定検出を行う間、最大で十数分程度PCを使えなくなる。これはインテリジェンスメソッドをいったんオフにして再度オンにした際も同様なので注意しよう。
カスタム設定では、自分でCPUの駆動電圧を指定できる。設定値で正常に稼働できない場合は、自動的に適用前の設定に戻してくれるので安心だ。
インテリジェントモードを有効にする際に出る警告。最適な設定を見つけるまでPCを使えなくなるので注意したい。また、検出も途中でブルースクリーン(STOPエラー)が発生することもあるが、警告にもある通り、これは正常な動作であるアンダーボルトのインテリジェントモードについて、「何で十数分も時間を使ってチェックするの?」と疑問の思う人もいるだろう。それはCPUに“個体差”があるからだ。ロットや個体によって、CPUの駆動電圧の上下に対する耐性が異なるが故に、時間を掛けて設定を見いださなければならないというわけである。
筆者がレビューした個体では、インテリジェントモードで駆動電圧を0.045V引き下げられた。定格状態とアンダーボルト(インテリジェントモード)を有効にした状態で3DMark(Time Spy Extreme)のGraphics ScoreとCPU Scoreを比べた結果は以下の通りだ。なお、電源モードは「パフォーマンス」、温度コントロールは「最大」としている。
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