先述の通りOMEN 17のエクストリームモデルは、かなりパワフルなゲーミングノートPCだ。「静かさ重視」「性能最優先」といった形で使う場面によってパフォーマンスを切り替えたくなることもあるだろう。
そこで活用したいのが、専用のユーティリティーソフト「OMEN Gaming Hub」だ。Gaming Hubは従来の「OMEN Command Center」に相当するもので、ウォッチパーティーに関連する機能が追加されている。
パフォーマンスの切り替え(カスタマイズ)を行いたい場合は、Gaming Hubの「パフォーマンスコントロール」を利用する。この項目では、アプリケーション単位で動作クロックを動的に可変させる「電源モード」、システム温度の冷却能力を設定する「温度コントール」を設けており、電源モードでは「最適」モードと「パフォーマンス」モードを選択できる。
温度コントロールは、ファンの回転数を固定したり、事前に用意したCPU温度とファン回転数のグラフに合わせて可変設定としたり、アプリに応じて自動最適化したりと、多彩な組み合わせを選択できるようになっている。
電源モードや温度コントロールの設定の組み合わせによって、ファンの回転数、すなわちOMEN 17から発生する騒音の大きさと処理パフォーマンスは変化する。そこで、電源モードや温度コントロールの設定を変えながら3DMarkのTime Spy Extreme(4K描画のテスト)を実行し、そのスコア(Graphics Score/CPU Score)の変化と最大音圧を調べてみよう。
結果は以下の画像の通りとなった。
結果を見ると分かる通り、騒音の大きさは温度コントロールに依存しており、電源モードとは関係しない。温度コントロールを手動で最低の設定にすると、最大音圧は40dBA未満となる一方、最大設定にすると57dBAを超える。
ただし、パフォーマンスモードでは温度コントロールの最低値が高くなるため、騒音は必然的に大きくなる。温度コントロールを手動で中央値(パフォーマンスモードにおける最低値)に設定しても、風を切る音はハッキリと聞こえる。音圧が50dBAを超えると、「ごう音」と言いたくなるくらいの音になってしまう
3DMark(Time Spy Extreme)のスコアは、最適モードよりもパフォーマンスモードの方が良くなる。「スコア(パフォーマンス)対騒音」という観点に立つと、スコアを良くしたいならパフォーマンスモードの方が優れていることになる。
個別のスコアを見てみると、CPU Scoreは温度コントロールをより強力な設定にすると高まる。一方で、Graphics Scoreは温度コントロールを自動にすると良好な結果を示した。
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