IronWolf Pro ST20000NE000を、PCのSerial ATA 3.0に接続するとWindows 11上からは20000570073088Byte(18.1TB)と認識される(NTFS時)。この表記でByteとTB(テラバイト)で合っていないのは、1000Byte換算なのか1024Byte換算なのかという計算の違いだ。なぜ1024なのかというのは、PCがデータを0/1で扱うためであり、1000にもっとも近い2の10乗が1024だからだ。
続いて、IronWolf Pro ST20000NE000の性能を見ていこう。検証環境はやや古いがIntel Core i9-9900KをベースにIntel B365チップセット、16GBのメモリ(DDR4-3200)、OSはWindows 11 Homeとしている。
検証環境のスペック | |
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CPU | Intel Core i9-9900K(8コア16スレッド、3.6GHz〜5.0GHz) |
マザーボード | ASUSTeK ROG STRIX B360-I GAMING |
メモリ | 16GB(DDR4-3200 8GB×2) |
システムストレージ | Intel Optane SSD 118GB |
OS | Windows 11 Home |
まずは、CrystalDiskMark 8.0.4でデータサイズを64MiB〜1GiBとして計測した。
項目 | 64MiB | 128MiB | 256MiB | 512MiB | 1GiB |
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シーケンシャルリードQ8T1 | 279.76 | 288.42 | 289.41 | 281.57 | 285.36 |
シーケンシャルリードQ1T1 | 277.76 | 282.46 | 285.04 | 280.70 | 284.23 |
ランダムリードQ32T1 | 87.99 | 88.45 | 7.34 | 3.96 | 3.43 |
ランダムリードQ1T1 | 48.63 | 49.18 | 1.76 | 1.06 | 0.87 |
シーケンシャルライトQ8T1 | 257.99 | 272.07 | 280.85 | 277.17 | 277.92 |
シーケンシャルライトQ1T1 | 259.62 | 277.00 | 280.32 | 276.49 | 282.21 |
ランダムライトQ32T1 | 7.11 | 5.38 | 4.69 | 3.46 | 3.52 |
ランダムライトQ1T1 | 7.19 | 5.44 | 4.83 | 3.65 | 3.14 |
デフォルトの1GiBで、シーケンシャルリード/ライトがおおむね毎秒280MB程度であり、リード側は毎秒285.36MBなので、スペックシート通りの性能であることが見てとれる。例えば、Barracudaの8TBモデルはおおむね毎秒200MB未満であることから、IronWolf Pro ST20000NE000がHDDとしていかに高速であるのかが分かる。
ランダムリードに関しては、キューが多い場合で毎秒3.43MB、キューが1では毎秒0.87MB(毎秒870KB)、ランダムライトは毎秒3〜3.5MBといったところだ。データサイズを小さくしていくと、128MiBではIronWolf Pro ST20000NE000が搭載するキャッシュに収まるため、ランダムリードが大きく向上するとともにランダムライトもやや向上する。
こういった特性を見ると、シーケンシャルデータを中心に、あまりファイルサイズが大きすぎない(256MiB未満の)データの保存先とするのが最もよい使い方と言えるのではないだろうか。映像データのバックアップ先や、使用頻度が低くなったテキストや表計算などを保管しておくためのバックアップ先といった用途だ。
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