本製品に搭載されているのは光学式心拍数、加速度、ジャイロスコープ、地磁気、環境光などの各種センサー、気圧高度計や温度計などだ。コロナ禍で話題の血中酸素濃度も測定可能だが、あくまでも医療用ではないので過信は禁物ではある。
とはいえ、心拍数や血中酸素濃度、ジャイロスコセンサーなどを組み合わせることで、ストレスチェックや睡眠時無呼吸症候群の可能性チェックなど、ビッグデータとAIを活用した体のモニタリングができる点は興味深い。
他にも、スピーカーを内蔵しているので楽曲をスマホから転送して、ウォッチ単体で再生したり(ストレージ容量は約2.3GB)、音声を録音/再生したり、通話を受けたり、オンライン(Alexa)/オフラインでの音声アシスタントが使えたりするなど、簡易なオーディオ端末としても使える。コンパス、現在地の気圧、日の出日の入りといった情報も、手元で確認可能だ。トレッキングを趣味とするのであれば、便利だと感じるだろう。
また、性別や年齢情報に、心拍数データ、アクティビティのモニタリング情報を「PAI」(Personal Activity Intelligence)という健康スコアとして数値化(可視化)することが可能だ。1日の中で完結するのではなく、7日間の運動、睡眠、心拍数などをトラッキングした結果の数値が100以上であれば生活習慣病のリスクを大幅に軽減できるという。
あくまでも、パーソナライズされた数値なため、「SNSで見かける、あの人ほど運動できない……」と落ち込むことなく、自分に合った運動ができているかどうかを判断するのに役立つ。ついつい他人と比べがちな人にとっては、ありがたい機能なのではないだろうか。
バッテリーの持続時間は最長12日間となっている。容量450mAhのバッテリーを内蔵しており、約2時間でフル充電が完了する。充電方法はマグネット式で、時計裏面に専用端子を備えたUSBケーブルを装着して行う。入浴時以外は、付けっぱなしでいいというのが、できるだけ正確なライフログを取ろうと思っている身にはありがたい。もちろん、常時点灯の設定も可能だ。
Amazfit GTR 3 Proを使う前に、まずはスマホに「Zepp」アプリをインストールしておこう。Zeppは、HUAMI製のヘルスケア端末を管理するアプリで、以前にレビューした「Amazfit PowerBuds Pro」を始め、スマートバンド「Amazfit Band」シリーズやスマート体重計「Amazfit Smart Scale」などを接続して管理できる。
シリーズでそろえておけば、自分の体に関する記録を自動的に一元化できるので、記録が面倒でダイエットが長続きしない筆者のようなタイプの人にはピッタリだ。
Zeppアプリの対応OSは、Android 7.0以上/iOS 12以上となっている。
アプリをインストールするために、Google Playストア内を探す必要はない。Amazfit GTR 3 Proで言語設定を済ませると表示されるQRコードをスマホカメラで読み取れば、Google PlayストアのZeppアプリページが開くからだ。
アプリをインストールしたら、スマホのBluetoothをオンにしてZeppアプリを開き、プロフィールをタップしよう。ここではさまざまなHUAMIヘルスケア端末を管理/設定できる。
Zeppアプリでは、ライフログやPAIなどの情報を「ホームページ」で、デバイスの設定や管理を「プロフィール」で行う。「健康」タブでは、目標値を設定したり、各種ワークアウトをする直前に「スタート」ボタンを押したり、励まし合う仲間を追加したりすることができる
次いでアプリに写真撮影、録画を許可し、Amazfit GTR 3 Proに表示されたQRコードをスキャンしてペアリングする。途中、時計側でもペアリングの承認が求められるので、チェックマークをタップして、ペアリング作業を完了させよう。
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