ポラールがパーソナルトレーナーの役割も兼ねるランニングウォッチの新モデル「Polar Pacer」シリーズを投入ハイブリッドワークのお供に(1/3 ページ)

» 2022年04月18日 08時01分 公開
[渡辺まりかITmedia]

 ポラール・エレクトロ・ジャパンは4月14日、ランニングGPSウォッチ「Polar Pacer」(ポラール ペーサー)シリーズを発表した。

 新モデルは、高機能で本格的なランナー向けの「Polar Pacer Pro」と幅広いランナー向けの「Polar Pacer」の2モデルだ。価格はそれぞれ税込み4万3780円と2万9700円となる。Pacer Proは4月27日(オーロラグリーンのみ5月下旬)、Pacerは5月下旬発売予定となっている。

Polar Pacer 新発売の「Polar Pacer Pro」(ミッドナイトブルー)
Polar Pacer Polar Pacer Proのカラバリは左上上段がワインレッド、オーロラグリーン、ミッドナイトブルー、下段がホワイト・レッド、カーボンブラックだ

 発表会には、2000年シドニー五輪女子マラソン金メダリストで、2018年9月1日からポラール アンバサダーとして活躍している高橋尚子さんも登場し、トークセッションを行った。

 発表会の模様、および展示されていた実機と、体験会の様子をお届けする。

Polar Pacer Polar Pacer Proを装着した“Qちゃん”こと高橋尚子さん(左)と、ポラール・エレクトロ・ジャパン 代表取締役の榊原慎司氏(右)

処理速度を向上させバッテリー駆動時間も伸びた新シリーズ

 ポラール・エレクトロはフィンランドに本社を置き、トレーニング用心拍計モニター装置を1982年に世界で初めて開発したヘルステック企業だ。ポラール・エレクトロ・ジャパンは2009年に設立されている。

 Polar Pacerシリーズは、2021年4月に発売された「Polar Vantage M2」と比較して、高機能なのに薄くて軽く、バッテリーの持ちがGPSと心拍計測を行っても最長約35時間と長いのが特徴だ。専用アプリ「Polar Flow」と連携することで、日々のトレーニングや睡眠などのアクティビティーデータを記録/管理できる。

 サイズは、Pacer ProもPacerも約45(直径)×11.5(厚さ)mm(Polar Vantage M2では直径46×厚さ12.5mm)、リストバンド込みの重量はPacer Proが約41g(単体で約23g)、Pacerが約40g(単体で約23g)と、Polar Vantage M2の約45.5gより軽くなっている。

 Polar Vantage M2より薄くできた理由を、ポラール・エレクトロ・ジャパン 代表取締役 榊原慎司氏は「これまでのPMMA(ポリメタクリル酸メチル)ラミネートレンズから、ゴリラガラス 3に変更し、新しいメモリーインピクセル(MIP)液晶ディスプレイを採用することで、ディスプレイとの間隔が狭まって見やすくなった」と解説した。

Polar Pacer ゴリラガラスを採用することで頑丈さを確保する

 バッテリーは両モデルとも273mAhの容量があり(Polar Vantage M2では230mAh)、GPSと心拍記録をオンにしたトレーニングモードで最長35時間(従来は約30時間)、省電力のトレーニングモードで最大100時間となっている。また、充電ケーブルも一新され、接点部分も従来モデルから小型化した。

Polar Pacer 新MIPディスプレイを搭載したことはバッテリー消費効率の改善にもつながったという
Polar Pacer 常時表示させていてもバッテリーの持ちが良いため、競技中、見たいときにすぐにデータを確認できる

 新モデルはPolar Vantage M2と比較して2倍の処理能力のあるプロセッサ、7倍のメモリ容量を搭載しており、トレーニング中の「今の状態を確認したい」というニーズに応えられるようになった。

 さらに新設計アンテナの採用と、GPS、GLONASS、Galileo、QZSS(みちびき)をサポートするため、現在位置をスピーディーに補正することも可能だ。初めての土地でも、あらかじめ専用アプリでルートを登録しておけば、ルートガイダンス機能(Pacer Proのみ)により、手首でルートを確認することができる。

Polar Pacer ランナーが知りたいと思ったタイミングに応えられるよう、Vantage M2に比べて処理速度を高める工夫をした
Polar Pacer Pacer Proでは、独komootのターンバイターン方式のルートガイダンス機能を利用可能だ。利用にはkomootアカウントが必要になる

 Pacer Proでは気圧式の高度計を備えており、アップダウンの激しいコースでのパフォーマンスを正確に記録する。「アップヒルやダウンヒルでどのような走りをしているのかを、その場で見られるだけでなく自動的に記録するため、見返すのにも良い」と榊原氏が説明した。

Polar Pacer トレイルランニングなどに有効なアップヒル・ダウンヒルの情報分析機能を備える
Polar Pacer アップダウンでのパフォーマンス状態も記録する

 続いて、注目の新機能を見ていこう。

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