今回の企画を進めるに当たって、まず重要なのはPCI Expressスロットの仕様である。先に挙げた通り、Mate タイプMBは以下の仕様のPCI Express スロットを備える。
マザーボード上の配置は、CPUに近い順(縦置きで使う場合の上から順)に「x16スロット」「x1スロット」「x16スロット(信号線はx4)」となっており、ボード上にシルク印刷でハッキリと書いてあるので分かりやすい。しかも、工具なしでカードを装着できる。
伝送速度重視のx16スロットが一番上にあるため、2スロットを消費するグラフィックスカードもムリなく搭載できる。同じボディーでグラフィックスカードを搭載するモデルも存在することが「有利」に働いた格好だ。
ただし、今回は“スリム”デスクトップPCを相手にしていることを忘れてはいけない。Mate タイプMBのPCI Expressスロットはロープロファイルである。カードのブラケットを取り外せば、フル幅のカードも装着できるが、本体カバーが装着できなくなる。「これも一興」と思うかもしれないが、ホコリの堆積を始めとして、運用上よろしくない状況になってしまうのは論を待たない。
ゆえに、カバーをしっかりと装着できるロープロファイル対応グラフィックスカードを選択しなければならない。
スロットの仕様よりも、強く念頭に置かなければいけないのは電源の仕様だ。
最近のグラフィックスカードは処理能力が高い分、消費電力も高い傾向にある。そのため、PCI Expressスロットからの給電では電力が足りず「GPU用補助電源」を用意する必要があるケースも多い。
しかしMate タイプMBの消費電力は基本約19W/最大約174Wである。多くのグラフィックスカード(GPU)の動作を満足させるような電源は備えないと考えるのが自然だろう。
確認した所、この個体の電源の最大出力は210Wだった。当然GPU補助電源も備えない。そうなると、グラフィックスカードでパワーアップするとなるとGPU補助電源なしで稼働する、低消費電力のものを選ぶ必要がある。
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