AMDは5月23日(台湾時間)、新型APU「Mendocino(開発コード名)」を発表した。搭載するノートPCは10〜12月に登場する予定となっている。
Mendocinoは、399〜699ドル(約5万900〜8万9200円)で販売されるメインストリーム(普及価格帯)のノートPCで用いることを想定して開発されたもので、Windows 11を搭載するノートPCはもちろん、Chromebookでの採用も視野に入れている。
AMDは「複数世代のアーキテクチャを有効活用する」(リサ・スーCEO)ことが特徴で、新世代のCPU/APUの発表と同時に旧世代のCPU/APUの新製品も投入する戦略を取っている(参考記事)。旧世代の新製品は新世代製品に対する「廉価版」という位置付けとなる。
今回投入されるMendocinoも「新世代(Ryzen 6000シリーズ)に対する廉価版としての旧世代の新製品」なのだが、従来と少し異なる面がある。
まず、CPUコアのアーキテクチャは1世代前の「Zen 2アーキテクチャ」なのだが、製造プロセスが「Zen 3+アーキテクチャ」と同じ6nmに微細化されている。理論上の話にはなるが、これによりCPU部分の消費電力は、従来のZen 2アーキテクチャのAPUよりも低くなる。
一方で、GPUコアは最新の「RDNA 2アーキテクチャ」とされた。こちらもプロセスルールがオリジナルの7nmから6nmに微細化されている。簡単にいうと、Mendocinoは「Ryzen 4000シリーズ」を微細化して、最新のGPUコアを搭載したものということになる。
CPU部分は最大で4コア8スレッド、バッテリー駆動時間は10時間超を目指すということ以外の詳細は、現時点では不明だ。ただし、発表内容を見る限り、Lenovoの「IdeaPad 1」が最初の搭載製品となりそうである。
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