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13.3型の新型「VAIO S13」は第12世代Coreプロセッサを搭載 どれだけ“強く”なった?(2/2 ページ)

» 2022年07月05日 09時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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試作機でクイックベンチマークテスト!

 今回、発表に先駆けてVAIO S13の試作機を使ってベンチマークテストをする機会に恵まれた。試作機の主なスペックは以下の通り。

  • CPU:Core i7-1255U
  • メインメモリ:16GB
  • ストレージ:256GB SSD(PCI Express 3.0接続)
  • GPU:Intel Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
  • LTE:あり

 試作機のSSDは、韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の「PM991aシリーズ」の256GBモデル(MZVLQ256HBJD-00B07)を搭載している。公称のシーケンシャル(連続)リードは毎秒3100MB、シーケンシャルライトは毎秒1300MBというまずまずのスペックである。

SSD 試作機のSSDはSamusung ElectronicsのMZVLQ256HBJD-00B07だった

 あくまでも“試作機”であるため参考値となるが、VAIO S13の実力をベンチマークテストで簡単にチェックしてみよう。

CINEBENCH R23

 まず、3Dレンダリングを通してCPUの性能を調べる「CINEBENCH R23」をチェックしてみよう。今回はAC電源を接続した状態で、VAIOオリジナルのユーティリティーソフト「VAIOの設定」で電源・ファンの設定を「標準」として計測している。結果は以下の通りとなった。

  • マルチコア:5128ポイント
  • シングルコア:1520ポイント

 Eコアを8基積んでいるCore i7-1255Uなら、もう少しスコアが上向いても良いはず……ということで、電源・ファンの設定を「パフォーマンス優先」にしてマルチコアスコアを計測し直してみた所、スコアは7437ポイントまで伸びた。ひと昔前のモバイルノートPCと比べると、かなり性能は良くなっているといえるだろう。

CINEBENCH R23 CINEBENCH R23の結果(標準)
測り直し 電源・ファンの設定を「パフォーマンス優先」にしてからマルチコアスコアのみ計測し直した結果。モバイルノートPCでもこれだけ高いスコアが出る時代なのである

PCMark 10

 PCの総合ベンチマークテスト「PCMark 10」では、AC電源を接続した状態でVAIOの設定における電源・ファンの設定を標準、パフォーマンス優先の両方で計測した。結果は以下の通りだ。

  • 標準設定
    • 総合スコア:4777ポイント
    • Essentials(日常利用):9849ポイント
    • Productivity(オフィスシーン):5549ポイント
    • Digital Content Creation(コンテンツ作成):5414ポイント
  • パフォーマンス優先設定
    • 総合スコア:4912ポイント
    • Essentials(日常利用):9817ポイント
    • Productivity(オフィスシーン):5562ポイント
    • Digital Content Creation(コンテンツ作成):5892ポイント

 マルチコア性能がより重要となるProductivityテストとDigital Content Creationのスコアは、パフォーマンス優先設定の方が高い。特にDigital Content Creationの伸びは大きめだ。コアの数がモノをいう計算やクリエイティブな作業では、状況が許す限りパフォーマンス優先設定で使うと良いだろう。

 ただし、パフォーマンス優先設定にすると、負荷が高まった際に冷却ファンが“遠慮なく”高速回転するので、少し騒がしくなる。静寂さが求められるシーンでは標準設定のまま使うのが吉だろう。

PCMark 10 PCMark 10の結果(標準設定)
PCMark 10 PCMark 10の結果(パフォーマンス優先設定)

3DMark

 3Dグラフィックスのテストアプリ「3DMark」も試してみよう。ここではAC電源を接続した状態でVAIOの設定における電源・ファンの設定を全て標準としている。

 結果は以下の通りだ。

  • Time Spy:1463ポイント
  • Fire Strike:3853ポイント

 重たいゲームを楽しむのはちょっと厳しそうだが、解像度を低くするか描画設定を軽快にすればゲームもそこそこ楽しめそうではある。

Time Spy 3DMark(Time Spy)の結果
Fire Strike 3DMark(Fire Strike)の結果

CrystalDiskMark 8.0.4

 最後に「CrystalDiskMark 8.0.4」でストレージの読み書きをチェックしよう。結果は以下の通りだ。

  • シーケンシャル(SEQ1M Q8T1)
    • 読み出し:毎秒3162.54MB
    • 書き込み:毎秒1179.92MB
  • ランダム(RND4K Q32T1)
    • 読み出し:毎秒688.86MB
    • 書き込み:毎秒466.52MB

 シーケンシャルの結果を見ると、読み出しは公称値を超えたが、書き込みは公称値を下回った。とはいえ、これだけ速度が出ていればほとんどの用途では十分でもある。

 PCI Express 4.0接続のSSDを搭載する構成はさらに高速になるはずである。試す機会がどこかであればいいのだが……。

CrystalDiskMark 8.0.4 CrystalDiskMark 8.0.4の結果
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