今回、発表に先駆けてVAIO S13の試作機を使ってベンチマークテストをする機会に恵まれた。試作機の主なスペックは以下の通り。
試作機のSSDは、韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の「PM991aシリーズ」の256GBモデル(MZVLQ256HBJD-00B07)を搭載している。公称のシーケンシャル(連続)リードは毎秒3100MB、シーケンシャルライトは毎秒1300MBというまずまずのスペックである。
あくまでも“試作機”であるため参考値となるが、VAIO S13の実力をベンチマークテストで簡単にチェックしてみよう。
まず、3Dレンダリングを通してCPUの性能を調べる「CINEBENCH R23」をチェックしてみよう。今回はAC電源を接続した状態で、VAIOオリジナルのユーティリティーソフト「VAIOの設定」で電源・ファンの設定を「標準」として計測している。結果は以下の通りとなった。
Eコアを8基積んでいるCore i7-1255Uなら、もう少しスコアが上向いても良いはず……ということで、電源・ファンの設定を「パフォーマンス優先」にしてマルチコアスコアを計測し直してみた所、スコアは7437ポイントまで伸びた。ひと昔前のモバイルノートPCと比べると、かなり性能は良くなっているといえるだろう。
PCの総合ベンチマークテスト「PCMark 10」では、AC電源を接続した状態でVAIOの設定における電源・ファンの設定を標準、パフォーマンス優先の両方で計測した。結果は以下の通りだ。
マルチコア性能がより重要となるProductivityテストとDigital Content Creationのスコアは、パフォーマンス優先設定の方が高い。特にDigital Content Creationの伸びは大きめだ。コアの数がモノをいう計算やクリエイティブな作業では、状況が許す限りパフォーマンス優先設定で使うと良いだろう。
ただし、パフォーマンス優先設定にすると、負荷が高まった際に冷却ファンが“遠慮なく”高速回転するので、少し騒がしくなる。静寂さが求められるシーンでは標準設定のまま使うのが吉だろう。
3Dグラフィックスのテストアプリ「3DMark」も試してみよう。ここではAC電源を接続した状態でVAIOの設定における電源・ファンの設定を全て標準としている。
結果は以下の通りだ。
重たいゲームを楽しむのはちょっと厳しそうだが、解像度を低くするか描画設定を軽快にすればゲームもそこそこ楽しめそうではある。
最後に「CrystalDiskMark 8.0.4」でストレージの読み書きをチェックしよう。結果は以下の通りだ。
シーケンシャルの結果を見ると、読み出しは公称値を超えたが、書き込みは公称値を下回った。とはいえ、これだけ速度が出ていればほとんどの用途では十分でもある。
PCI Express 4.0接続のSSDを搭載する構成はさらに高速になるはずである。試す機会がどこかであればいいのだが……。
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