片手で持てる超小型デスクトップPC「MousePro-M600F4」をホテルで使って分かったこと(2/2 ページ)

» 2022年07月25日 11時30分 公開
[王深紅ITmedia]
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意外と省スペースで設置可能

 さまざまなデバイスを用意したため、荷物がかさばるのではないかと思う人も多いだろう。確かに、ノートPC1台とACアダプターだけの最小装備に比べれば、2倍程度に膨らんでしまったが、出先でも普段の在宅ワーク環境に近いものを妥協せずに持ち出せるのは大きなポイントだ。

 今回はスピーカー代わりに、マルチポイント接続に対応した完全ワイヤレスイヤフォンの「JBL LIVE FREE 2」を使ったが、イヤフォン内蔵のマイクを使えば、外付けマイクを省くこともできる。

マウスコンピューター MousePro-M600F4 机上にセットアップをしたところ。いずれも小型なので、Webカメラとマイクを除けば、ノートPCとそれほど設置面積は変わらない

 前述のデバイスはいずれも小型のため、出張先のホテルに設置された小型の机でも無理なく利用できた。写真はシングルディスプレイでの例だが、本機はD-Sub15ピンを使った画面出力も対応しているので、D-Sub→HDMI変換ケーブルを使えば据え置きの液晶TVにビデオ会議の映像を流しつつ、モバイルディスプレイで資料を見たりメモを取ったりと、デュアルディスプレイ環境を構築することも可能だ。

メモリやストレージの増設も容易に行える

 ただ、本機は税/送料込みで9万8780円と10万円を切っているのは大きな魅力だが、標準状態ではメモリが8GB、ストレージが256GBの M.2 SSDと心細い。そこで、今回はメモリを8GB、ストレージを2TB(Serial ATA接続)増設した状態で使った(もちろん、増設した状態での動作は保証対象外だ)。

 内部へのアクセスは簡単だ。底面(横置き時)にある4本のネジを回すだけでカバーが取り外せ、すぐにメモリソケットや2.5インチのHDDベイにアクセスできる。

マウスコンピューター MousePro-M600F4 4本のネジを回してカバーを外したところ。メモリソケットとHDDベイに空きがあるのが分かる

 メモリが16GBになり、ビデオ会議で資料を投影しつつ、他の作業もスムーズに行えた。ビデオ会議がスタンダードになった状況では、最低でも16GBのメモリは必要だと改めて感じた。

 そこで、前回のレビュー記事(標準構成)からどれだけパフォーマンスがアップしたのか、ベンチマークテストでチェックした。

 今回手を加えたのはメモリとストレージのみだが、PCの総合的な性能を調べる「PCMark 10」のスコアは2〜5%程度アップし、CrystalDiskMark 8.0.4の値も上昇した。

マウスコンピューター MousePro-M600F4 デュアルチャネルにパワーアップした状態でのPCMark 10のテスト結果。表計算やワープロといったビジネスアプリケーションのスコアを示すProductivityの伸びが一番だった
マウスコンピューター MousePro-M600F4 こちらは標準状態のテスト結果
マウスコンピューター MousePro-M600F4 メモリ強化後のCrystalDiskMark 8.0.4のスコア
マウスコンピューター MousePro-M600F4 標準状態のテスト結果

 評価機のCPUはCore i3-8145U(2コア4スレッド、2.1GHz〜3.9GHz)だったが、MousePro M600シリーズにはCore i5-8265U(4コア8スレッド、1.6GHz〜3.9GHz)を搭載した上位モデル「MousePro-M600H3」(同12万780円)や、Celeron 4205U(2コア2スレッド、1.8GHz)を備えた下位モデル「MousePro-M600CV3」(同4万9280円)も用意されている。

 OSはWindows 11だけでなく、Windows 11 Proのダウングレード権を利用したWindows 10も選べたり、メモリも最大32GBまで購入時に選択できたりするので、用途や予算に応じて選べるのもうれしい。

【続編】→・片手で持てる超小型デスクトップPC「MousePro-M600F4」を車内で使って分かったこと

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