さて、今回の12.6型モデルは、デスクトップ用スタンドが刷新されている。外観自体はよく似ているのだが、従来はシューを本体に取り付け、そこにスタンドを差し込むという二度手間が必要だったのが、今回のモデルでは本体に直接取り付けられるように改善された。
本製品は背面下部と横、2カ所にこのスタンドを取り付けるためのスリットがあり、どちらに取り付けるかによって縦置きと横置きを切り替えられるのだが、新しいスタンドになったことで、この取り付けと取り外しがより容易に行えるようになった。
ただし、このデスクトップ用スタンドは一定の幅があり、縦置き時にはディスプレイ本体の左右にはみ出してしまう。そのためメインのディスプレイの隣に並べた場合、ピッタリくっつけられず、わずかに隙間ができてしまう。見た目よりも安定性を重視した結果ではあるが、気になる人はいるかもしれない。
一方、背面には従来と同じくVESAマウント(75mm)に対応したネジ穴が用意されており、ディスプレイアームへの取り付けも容易だ。こちらであれば、ディスプレイアーム側の機構で、縦横の切り替えもより自由に行えるし、メインディスプレイにピッタリくっつけての配置も可能だろう。
逆に、本製品は天地サイズが約101mmとコンパクトなため、ディスプレイアーム側の取り付け金具がVESAマウントの100mmに対応していると、この金具の端が本製品の上下に突き出てしまいかねない。実用上問題はないが、見た目は不格好なので、ディスプレイアームを選ぶ時には注意したい。
細長い画面を生かした使い方は前回の14型モデルのレビューに譲るが、縦向きだとSNSのタイムラインだけを表示したり、画像編集ソフトのツールボックスを移動させて画面を広く使ったり、あるいはウィジェットを置いたりと、メインの画面をより広く使いたい場合に威力を発揮する。
横向きで使う場合は、ノートPCの画面の上に設置して、天地の高さをより拡張するという使い方も面白い。特に本製品は横方向の解像度が1920ピクセルとフルHDと同等なので、フルHDのノートPCの上部に本製品を載せるように設置すれば、解像度の違和感もない。間に挟まる本体下部のベゼルの厚みが気になるなら、天地を反転させての設置も検討したい。
ちなみに縦向きに置いて使う場合は、24型クラスのディスプレイと並べると、おおむね高さが一致する。ただし本製品付属のデスクトップ用スタンドは高さ調節機能がないため、隣に置いたディスプレイと高さをそろえるのが難しい。前述のスタンド幅が本体幅よりも広い問題と併せて、次期モデルでは何らかの改善を期待したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.