アスペクト比37:10! 「横方向だけフルHD」の12.6型バー型ディスプレイ「LCD12HCV-IPSW」を試して分かったことモバイルディスプレイの道(2/4 ページ)

» 2022年08月18日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

3タイプの接続方法をサポート

 接続方法は前回の14型モデルと同じく、USB Type-C、HDMIに加えて、VGA(アナログRGB/D-Sub 15ピン)にも対応している。VGAについては本体側のポートはmicroB端子で、そこからアナログRGBに変換する専用ケーブルを使う。この他、給電用にUSB電源アダプターもセットになるなど、付属品は充実している。

 重量は公称で約283g、実測でも287gということで、iPad miniなど8型前後のタブレットとほぼ同等で、全長を考えるとかなりの軽さだ。ちなみにデスクトップ用スタンドを足しても398gと、こちらも軽量である。

LCD12HCV-IPSW 接続ポートはmicroB、miniHDMI、DisplayPort(USB Type-C)、電源(USB Type-C)の4つある。従来の14型にあったイヤフォンジャックは省かれた
LCD12HCV-IPSW 反対側の側面には、OSDメニュー操作用の3つのボタンが用意されている
LCD12HCV-IPSW 付属品一式。2種類のスタンドに加え、接続方法ごとのケーブル、さらにUSBタイプのACアダプターも付属する
LCD12HCV-IPSW 重量は実測で287gと軽量だ。ちなみに、従来の14型は366gだったので約70g軽くなっている
LCD12HCV-IPSW デスクトップ用スタンドを足しても、実測で398gで済む

使い方は一般的な製品と同様 画面分割機能は廃止

 では実際に使ってみよう。本製品は背面にボックス状の出っ張りがあり、その左側面にケーブルをつなぐポート類が、右側面にメニュー操作用のボタンが配置されている。VGA接続に対応しているという珍しさはあるものの、これらのレイアウトは、一般的なモバイルディスプレイとさほど変わらない。

 背面にボックスが突き出た外観は前回の14型モデルと同様だが、今回の12.6型モデルはイヤフォンジャックが省かれている。本製品は一回りコンパクトなことから、搭載するだけの幅がなかったのだろう。ちなみにスピーカーは変わらず内蔵しているので、単体で音が聞けることに違いはない。

 また従来の14型モデルは、画面を左右に分割して複数のポートから入力した映像ソースを並べて表示する機能を備えていたが、本製品では省かれている。本製品は従来の14型(3840x1100ピクセル)と比べて解像度が低く(1920×515ピクセル)、それを左右に分割するとなると、ローエンドのスマホ程度の解像度にしかならないためだろう。

 このように解像度がお世辞にも高いとはいえないので、横向きでの利用時にタスクバーを表示していたりすると、天地がさらに圧迫されてしまう(試しに測ったところ467ピクセルしかなかった)。解像度とサイズ、それぞれについて従来の14型よりも制約があることは、把握しておいた方がよさそうだ。

LCD12HCV-IPSW 本体背面にあるボックス状の突起の左側面にケーブルを接続する
LCD12HCV-IPSW 14型のThinkPad X1 Carbon(2019)の隣に縦向きに設置した状態
LCD12HCV-IPSW Windows 11のディスプレイ設定ではこのようになる
LCD12HCV-IPSW 解像度は515×1920ピクセルだ。言うまでもないが、PCがこの解像度をサポートしていることが前提になる
LCD12HCV-IPSW 背後から見たところ。スタンドに幅があるためピッタリ沿わせての設置はできない
LCD12HCV-IPSW こちらは横向きでの設置。14型ワイドとおおむね同じ横幅になる
LCD12HCV-IPSW Windows 11のディスプレイ設定で見たところ。高さに合わせて調節が必要だ
LCD12HCV-IPSW 斜め方向から見たところ。この角度で画面が暗くなることもない

 OSDメニューについては、操作性の悪かった従来の14型からはガラリと刷新されており、左列に大分類、右列に具体的な項目が並ぶレイアウトが採用されている。バータイプでない同社のモバイルディスプレイのOSDメニューと同じデザインだ。

LCD12HCV-IPSW 本体背面にあるボックス状の突起の右側面にあるボタンでOSDメニューを操作する
LCD12HCV-IPSW OSDメニューは左列が大分類、右列に具体的な項目が並ぶレイアウトだ。同社モバイルディスプレイや他のメーカーで採用されているデザインで、操作性はこなれている
LCD12HCV-IPSW OSDメニューを表示させずに下向きボタンを直接押すとボリュームの調整が行える
LCD12HCV-IPSW OSDメニューを表示させずに上向きボタンを直接押すと、バックライトの調整が行える

 次にデスクトップ用スタンドをチェックする。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー