では実際に使ってみよう。本製品はデバイスとの接続に使うポート類は本体右側面に搭載しているが、給電およびタッチ信号の伝送に用いるmicroUSBポートだけは左側面という、やや変則的な配置になっている。その結果、左側面にはOSDメニュー操作に使うボタン類とボタン類が混在する格好になる。
本製品に付属するUSB Type-Cケーブルは全長が実測およそ1mなので、USB Type-Cポートが本体左側面にあるノートPC側と組み合わせ、本製品をノートPCの右横に配置しようとすると、ケーブル長はかなりギリギリだ。15.6型よりも大きいノートPCだと、ケーブルの付け根が折れ曲がるようにして配置せざるをえない。こうした点は、もう少し配慮が欲しかったと感じる。
さて、本製品を実際にノートPCの隣に並べてみて気になるのは、やはり画面下のベゼルの厚みだ。ノートPCの真横に並べても、このベゼルのせいで、画面の高さをそろえるのが難しい。前述のケーブル長の件と合わせて、ノートPCの横にぴったりそろえて並べるのではなく、若干前後させるように配置すべき製品なのかもしれない。
本製品の名誉のために書いておくと、この下部ベゼルの部分に回路を集中させることで、背面に段差のないわずか約6mmという本体の薄さを実現できているわけで、プラスもあればマイナスもあるという見方が正しい。とはいえ表面を指で触れた限りでは、内部に空き空間もかなりあるように感じられるので、次期モデルではベゼルのスリム化を期待したい。
OSDメニューに関しては、左側面にあるホイールダイヤルを押すことで画面左下にOSDメニューが表示される。これまで本稿で扱ってきたモバイルディスプレイでは見たことのない独自デザインのメニューだが、項目自体は一般的で、特に本製品ならではの特殊な設定項目は見られない。
ちなみに、ホイールダイヤルを押さないまま下に倒すと輝度が、上に倒すと音量が、それぞれメニューを開かずに直接表示されるショートカットが用意されており、すばやく調整が行える。こうした利便性は十分に考慮されている。
この他、本製品はスピーカーも内蔵している。スピーカー穴は底面に配置されており、背面などにあるモデルに比べると、聞こえ方はかなり自然に感じられる。スピーカーだけでなくイヤフォン端子も備えているのは、最近のモバイルディスプレイとしては珍しい。
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