ハイビームがポータブルゲーミングPC「AYANEO 2」「AYANEO GEEK」の予約販売を開始 予約特典もありオーバークロック対応(1/2 ページ)

» 2022年12月15日 15時15分 公開
[今藤弘一ITmedia]

 ハイビームは12月15日、中国の新興ゲーミングPCメーカー「AYANEO(アヤネオ)」製のポータブルハンドヘルドゲーミングPC「AYANEO 2」「AYANEO GEEK」の予約販売を開始した。AYANEO 2は2023年1月31日、AYANEO GEEKは2023年2月中旬の発売を予定しており、同社の直販サイトや店頭での税込み販売価格はAYANEO 2は21万3000円から、AYANEO GEEKが15万3300円からとなる。

両モデル ハイビームが取り扱うAYANEO 2(左:スカイホワイト)とAYANEO GEEK(右:ファンタジーブラック)

Ryzen 7 6800Uを搭載する「AYANEO 2」

 AYANEO 2は、AYANEOが2022年1月に発表した「AYANEO NEXT」の後継モデルという位置付けで、AMD製の最新APU(GPU統合型CPU)である「Ryzen 7 6800U」(2.7GHz〜4.7GHz/8コア16スレッド)を搭載している。同APUに内包されるGPUは「Radeon 680M」(12コア)で、リアルタイムレイトレーシング(RT)処理にも対応する。

 ディスプレイはタッチ操作対応の7型IPS液晶で、最大解像度は1920×1200ピクセル(アスペクト比16:10、323ppi)、最大輝度は400ニトとなる。メインメモリはLPDDR5-6400規格で、容量は16GBと32GBの2種類から選べる。ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量は16GBメモリモデルが1TB、32GBメモリモデルが2TBだ。OSは「Windows 11 Home」をプリインストールしている。

 外観上の特徴は、マシン表面をガラスで覆ったことにある。これにより、画面とコントローラー部の“一体感”が向上している。また、本体のネジ穴が見えない設計も、外観上の特徴だ。

 ポート類は本体上部にUSB Type-C端子×2を、本体下部にUSB Type-C端子、microSDスロットと3.5mmイヤフォン/マイクコンボ端子を備えている。USB Type-C端子は2基がUSB4、1基がUSB 3.2 Gen 2に準拠するもので、いずれもUSB PD(Power Delivery)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応する。

 ワイヤレス通信はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.2を利用できる。

実機写真 AYANEO 2(スカイホワイト)の実機。画面とコントローラーを1枚のガラスで覆ったことで、造形的な一体感が向上した
色域 IPS液晶は色域の広いものを採用したという。ただし、具体的な色域のカバー率は公表されていない。最大輝度は400ニトで、屋外でのゲームプレイでも比較的快適にプレイできる明るさを確保している

コントローラー部には、Nintendo Switchの「Joy-Con」と同様に「HDリニアモーター」を搭載しており、従来モデルと比べて振動体験のレベルが向上したという。イメージとしては「優しい触感になった」そうである。なお、AYANEO 2には音源(音楽)に合わせて振動効果を生成できる「Sound TAP Magic」という機能も装備されている。これを使えば、振動高価に対応しないゲームやコンテンツの再生時も、疑似的ではあるが振動効果を追加できる。

 ジョイスティックはデッドゾーンを極力排した作りになっており、ジョイスティック自体の感度調整の他、トリガーの感度やモーターの振動調整も可能だ。。

HDリニアモーター Nintendo SwitchおJoy-Conと同じHDリニアモーターを採用することで、振動効果に対応するゲームアプリでの振動体験が向上したという
コントローラー コントローラー部分の改良も進めたとのことだ
自社調べ AYANEOが自社で調査したコントローラー(ジョイスティック)の性能。AYANEO 2のコントローラーは一般的なゲーム機用のコントローラーよりも精緻な操作ができるという
Sound TAP Magic 疑似的に振動効果を追加できる「Sound TA Magic」という独自機能も備える

 この他、AYANEO 2ではコントローラー部に加えてマザーボード自体にも「ジャイロセンサー」を装備している。2基のジャイロセンサーを備えることで、特にFPS(一人称視点のシューティング)ゲームでは照準を素早く合わせられるようになるという。

 加えて、AYANEO 2には立体音響スピーカーも搭載している。マザーボードを小型化したことによって実現した装備とのことだ。マイクを本体の上下に配置したこともこだわりポイントで、これによりマイク音声の「ノイズキャンセリング」にも対応している。

デュアルジャイロセンサー コントローラー部とマザーボードにジャイロセンサーを搭載している
本体内部 マザーボードのコンパクト化により、本体下部に立体音響スピーカーを搭載できた
便利なショートカットキーも健在 便利なショートカットキーも健在だ
マイク 内蔵マイクは本体の上下に分けることでノイズキャンセリングに対応できた

「AYA Space」でオーバークロックに対応

 AYANEO 2では、ユーティリティーアプリ「AYA Space」でCPUのTDP(熱設計電力)を変更できる。このこと自体は従来のAYANEOシリーズでも同様なのだが、AYANEO 2ではCPUの定格を超える「PROモード(オーバークロック)」も設定できるようになっている。具体的には、Ryzen 7 6800Uの本来の最大TDPは28Wだが、AYANEO 2では33W(プラス5W)に設定することが可能だ。

 これにより、ゲームタイトルによってはパフォーマンスのさらなる向上を期待できる。ただし、発熱もその分だけ増加するため「長時間に渡る(オーバークロック)プレイは避けて欲しい」と呼びかけている。

 ちなみに、AYANEO 2では本体の排熱設計も見直している。高圧ターボ方式の冷却ファンに加え、銅管冷却モジュールを用いるなどして、従来モデルよりも排熱効率を高めている。

冷却 冷却設計を改善することで、APUのオーバークロック駆動も実現している。ただし、オーバークロック駆動の長時間利用は推奨されない
ですよねー 当然だが、TDPは上がれば上がるほどバッテリー持続時間は減少する
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