AMDは1月4日(米国太平洋時間)、モバイル(ノートPC)向けの新型APU(GPU統合型CPU)「Ryzen 7045シリーズ」と独立GPU「Radeon RX 7000Mシリーズ」「Radeon RX 7000Sシリーズ」を発表した。搭載製品は2月から順次出荷される予定だ。
なお、今回登場した新APUは、全て新しいプロセッサ命名ルールに基づいてモデル名が割り振られている。
Ryzen 7045HXシリーズは、モバイル向けのフラグシップ「HXプロセッサ」の最新製品となる。後述するが、デスクトップ向けのRyzen 7000シリーズをモバイル向けにアレンジし直したような設計であることが特徴で、Ryzen 7040シリーズとは“別物”である。搭載製品の出荷は2月から順次開始される。
CPUコアはZen 4アーキテクチャだが、デスクトップ向けと同じく5nmプロセスとなる。GPUコアは「RDNA 2アーキテクチャ」で、モデル名は「Radeon 610M」だ。Ryzen AIは非搭載だが、その代わりにCPUコアは最大で16コア32スレッド構成となるため、CPUコアの数がモノをいうゲームやクリエイター向けアプリには最適なAPUとなる。TDPは55W以上が想定されている。
メインメモリはDDR5規格のみをサポートする。外部バスはPCI Express 5.0に対応している。
TDPは45〜75Wの範囲内でメーカーが設定できる。
Radeon RX 7000MシリーズとRadeon RX 7000Sシリーズは、「Radeon RX 7000シリーズ」をモバイル向けにアレンジしたGPUである。Ryzen 7045HXシリーズを始めとするハイエンドノートPC向けCPUと組み合わせることで高いパフォーマンスでゲームを楽しめるという。
コアは「RDNA 3アーキテクチャ」で、処理パフォーマンスが向上した第2世代レイトレーシングエンジンやAV1にお対応する動画デコーダー/エンコーダーも搭載している。
今回登場したのは4製品で、主な違いは演算ユニット(CU)やストリームプロセッサ(SU)の数とゲームクロック(ゲームプレイ中の稼働周波数)の最大値にある。
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