JA2-TBW1001-Dは税込みで4万9800円と、Windows 11 Proを搭載するタブレットPCとしては手頃な部類に入る。では、そのスペックはどうなのだろうか。
CPUはCeleron N4020(1.1GHz〜2.8GHz/2コア2スレッド)、メモリは4GB、ストレージは64GBと、本当に“必要最小限”のスペックとなっている。ある意味で「GIGAスクール構想」の学習用端末としての採用も視野に入れた機種であるような気もする。
「こんなにスペックが低くて大丈夫なの?」と思う人もいるかもしれない。確かに、基本的には何をやっても動作が重たいのだが、Webサーフィンや動画視聴程度であればアプリが起動さえすれば、思いのほかサクサク動く。Microsoft Office(Microsoft 365)は時間の都合でWeb版しか試せていないが、こちらも思った以上にサクサク動く。ただし、大きなデータの取り扱いは結構厳しいものがある。
Webサーフィンや軽いOfficeファイルの作成/編集、動画視聴以外の用途で使うのは厳しい。
試しに「CINEBENCH R23」と「ドラゴンクエストX ベンチマーク」を実行してみたのだが、CINEBENCH R23はマルチコアが221ポイント、シングルコアが138ポイント、ドラゴンクエストX ベンチマークは「低品質/1280×720ピクセル/フルスクリーン」設定でも1125ポイント(重い)評価だった。
Webサーフィンや軽いOfficeファイルの作成/編集、動画視聴以外の用途で使うのは難しいことが、改めてよく分かった。
JA2-TBW1001-Dは最大解像度が1920×1280ピクセルの10.5型IPS液晶を搭載しつつも、税込み4万9800円という手頃な価格を実現したタブレットタイプの2in1 PCである。「Windowsでないと利用できないアプリがある」「性能よりも持ち運びやすさを優先したい」という人にとっては、有力な選択肢の1つにはなる。
しかし、ディスプレイを頑張ったせいもあってか、他の基本スペックは抑えられている。Webサーフィンや動画視聴程度ならあまり問題にならないものの、これらを主用途に据えるのであれば、同価格帯のAndroidタブレットの方が高い満足感を得られるだろうとも思う。
同種の2in1 PCであれば、Amazonなどで中国メーカー製のものを探せばもっと安く手に入ることもある。しかし、そのようなモデルは国内におけるサポート体制や、国内での利用に必要な公的認証について“怪しい”ものも少なくない。
その点、JA2-TBW1001-DはJENESISによるサポートをしっかりと受けられる。平日であればチャットサポートや電話サポートも用意されている。加えて、法人向けの販売であればダイワボウ情報システム(DIS)がパートナーとなっているので、まとまった台数の調達もしやすそうである。
ただ、Windowsタブレットにもう少し予算を掛けられるのであれば、2万円弱をプラスすれば日本マイクロソフトの「Surface Go 3」も購入できる。少しでも安い価格を取るか、多少予算オーバーでもそれなりの性能を取るか、悩ましい選択になりそうだ。
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