それではまとめていきましょう
といったところですね。
Surface Pro 9は、性能もよく、質感もよくて「運べるメインPC」にしてもいいと思えるWindowsタブレットです。ゲームや3D/動画系クリエイティブ用途で要求が高い場合は仕方ないとしても、静止画系までのクリエイティブならば、多くを不満なくこなすことができるでしょう。
一方で、ペンの性能自体は進化しているにもかかわらず、描き味や感性に訴える負の影響が大きく、「主にイラスト製作に使いたい」とは簡単には言えないデバイスです。ならばそれでノーディールかというと、そうでもありません。
イラスト用途にiPadをおすすめしやすい理由として「つぶしが効く」というのがよく言われます。もしイラスト用途が成就しなかったとしてもiPadは依然として良いタブレットで、多くの場合で満足度が高い使い道を提供してくれるからです。
ならば本機はどうでしょう? ペンのできが惜しいといっても、手軽にお絵描きをしたり、出先である程度の作業をしたりするのに十分な能力は依然として持ち合わせています。それに、本機は高性能で柔軟なWindows PCです。自分に合ったMicrosoft Pen Protocol対応ペン(互換ペン)を探してもいいですし、がっつりやりたいなら液タブを繋げてしまえばいいです。純正キーボード/ペンのセットと同じぐらいとなる3万円台の予算があれば、実用的な液タブが買えますしね。
つまり、ペンが合わなかったからといって詰まないという面に限っては「つぶしが効く」レベルはiPadより上です。外観や性能だけでなく、アスペクト比3:2のディスプレイ/キックスタンド/キーボードとペン収納機構/デュアル充電仕様など、Surfaceの世界観は今なお独特で魅力的なので、これらに共感しているならば購入後もいろんな用途に満足感を伴って使っていくことができるはずです。
価格が14万6080円〜と割安感があるシリーズではないですが、表面的なコスパよりも、しっかりたくさん使った体験の積み重ねが自分にとって得るべきものなのかで検討したいモデルと言えるでしょう。
それはそうと、次世代Surface ペンはもうちょっといい感じにしてください。よろしくお願いします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.