タイピング最速を競う「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2023」開催! 日本一の栄冠は誰の頭上に輝く?(1/6 ページ)

» 2023年03月14日 14時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

 3月12日、東プレはeSportsタイピング大会「第4回 REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2023」(以下、RTC)の本戦トーナメント大会を東京都港区東新橋にある日テレタワーで開催した。

 オンライン予選に参加した累計1万3531人の中から選ばれた上位16人が、タイピングソフト「Weather Typing RTC版」を使ってタイピングの腕を競うこの大会。果たして誰が優勝したのだろうか。会場の空気感とともにお伝えする。

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2023」大会会場。ここで激しいバトルが展開される。入力時の負担を減らすゲーミングチェアが、タイピング大会がeSportsの1つであることを物語っている

速いだけでは勝てない

 RTCは、キーボードでの入力の腕を競う大会だ。2回のオンライン予選に挑戦した、累計1万3531人のうち、スコアの高かった16人がオフラインの本戦に進出できる。16人の内訳は、予選上位者でローマ字入力が12人、かな入力は4人だ。

 本戦はトーナメント形式だ。事前にクジで対戦相手が決定される。トーナメントなので、準決勝で敗退した選手が3位決定戦に進む以外の敗者復活戦はない。

 試合の進め方はこうだ。決勝戦以外では3ラウンドを先取した方が勝者となる(Best of 5)。かな入力/ローマ字入力を問わず、どちらにも同じ20音節前後の短文が出題される。この短文を「1ワード」とし、対戦中のどちらかが“ワード”を入力し終えたら、次のワードが出題される。

 そして、10ワードを先取した方が、そのラウンドを取得するのだ。

 ただし、速ければ良いというわけではなく、正確性も問われる。タイピングの正解率が95%未満の側が10ワードを先取したとしても、10ワード未満の対戦相手が95%以上の正解率を達成していれば、後者がそのラウンドを制することになる。

 いってみれば、正確性の高い側が、入力速度の勝る相手にプレッシャーをかけることでミスを誘い、相手に10ワードを先取させつつ、正解率でそのラウンドを制する、ということも可能なのだ。この駆け引きこそが、eSportsであるといえよう。

 なお、決勝戦では先に5ラウンドを取得した人が勝者になる(Best of 9)。試合が拮抗した場合、9ラウンドも戦わないといけない。強い精神力が必要だ。

 優勝者には、 「ゴールド REALFORCE キーボード」のトロフィーと賞金20万円、また希望するモデルのREALFORCEキーボードが進呈される。準優勝者には、本戦参加記念クリスタルと賞金10万円、そして同じく希望するREALFORCEキーボードが、3位受賞者には本戦参加記念クリスタルと賞金5万円、そして希望するREALFORCEキーボードが贈られる。

 4〜5位入賞者には、本戦参加記念クリスタルと賞金1万円、その他の参加者たちには本戦参加記念クリスタル、REALFORCE特製タンブラー、REALFORCE特製レザーネックストラップが参加賞としてプレゼントされる。

 本大会の解説は毎日新聞主催のタイピング全国大会で6年連続優勝をしているタイピストの隅野貴裕氏、司会進行は日本テレビの篠原光アナウンサーが務めた。

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 日本テレビ 篠原光アナウンサーとタイピスト隅野貴裕氏

まずはベスト8に向けたバトル開始

 本戦に進んだ16人から、まずは準々決勝に進む8人を決める試合が行われた。組み合わせは以下の通りだ(カッコ内は予選でのスコア)。

ベスト16の戦い(敬称略)

  • ごえ(837)×テル(831)
  • はるまき(745)×くわな(863)
  • 三山羊(658)×あるぱー(823)
  • セレナーデ☆ゆうき(756)×星凪(722)
  • はやとぅ(622)×あの(628)
  • Y-i(824)×really(847)
  • 魔が差す(782)×muller(614)
  • miri(921)×のん(739)
日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 予選を勝ち抜いた上位16人が戦うトーナメント表。組み合わせは抽選で行われた

 隅野氏が特に注目していたのは、RTCで3連覇をしているmiri選手と、過去に行われた全RTCでmiri選手と対戦しているmuller選手が同じブロックにいるということだ。また、トーナメント表右下のmiri選手とのん選手の対戦も挙げられた。出場者の少ない女性選手同士が早い段階で対決する、というところが見どころになりそうだという。

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 実際の対戦風景。写真は準々決勝のmuller×miri戦

ごえ×テル

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 緊張しているというごえ選手(左)に対して、優勝したいという意気込みを語るテル選手(右)

 第1試合は、予選1回目で4位だったごえ選手と5位だったテル選手の組み合わせだ。どちらも入力方式はローマ字だった。

 試合に先立って、公開された運指表では、ごえ選手は「H」や「B」のキーを左と右の人差し指で場合によって打ち分ける以外、基本に忠実、といったイメージだ。

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 基本にほぼ忠実なごえ選手の運指表

 対するテル選手も、ほぼ忠実だ。初心者向けタイピングテキストで、右人差し指で入力するよう指示されている「6」を左人差し指が担っているのが、イレギュラーといったところだろうか。

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports テル選手の運指表は美しい

 試合は、正確性とスピードでテル選手が3ラウンドを取得。準々決勝に進んだ。

はるまき×くわな

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports この日のためにしてきた練習の成果を出し切りたいというはるまき選手(左)と、RTC本戦初出場なので爪痕を残したいというくわな選手(右)

 第2試合は、予選2回目で4位だったはるまき選手と予選1回目で2位だったくわな選手だ。どちらもローマ字入力で試合に臨む。

 紹介された運指表を見ると、はるまき選手は「C」「V」で左親指を使うことがある他、小指をほとんど使わないのが特徴だ。

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 上段をほぼ中指でタイプし、小指はほとんど使わないのがはるまき流

 それに対して、くわな選手はほぼ標準――に見せつつ、右親指で「,」「.」「/」を入力することもある指使い。ホームポジションは標準位置だ。

日本テレビ 日テレ REALFORCE タイピング コンテスト eSports 標準的なホームポジションに対して、中心から端に寄ったキーをなぜか親指で打つこともあるくわな選手の運指表

 正確性とスピードで相手にプレッシャーをかけ続けたくわな選手が、3ラウンドを取得し準々決勝に進出。特に2ラウンド目では相手に1ワードも取らせない戦いぶりで、会場からは拍手が起こっていた。

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