Apple Music Classicalのアプリの画面は、Apple Music同様に「今すぐ聞く」「見つける」「ライブラリ」「検索」の4つのタブで構成されている。
「今すぐ聞く」は、「ベストアルバムやプレイリストを集めたコレクションが多数用意されています。クラシック音楽の専門家チームによって慎重にキュレーションされ、毎週更新が行われ、その週にリリースされた全ての新譜も概要付きで表示」されるという。また時代別やジャンル別、作曲家別、ムード別に「エッセンシャルズ」と呼ばれるプレイリストのシリーズが用意される。
「エッセンシャルズ」は、日本語版Apple Musicでは「はじめての」とこれまで訳されてきたが、初めてではない中上級者でも楽しめる定番が厳選されていることが多いプレイリストのシリーズだ。
これに加えて、上級者向けに多様なバックグラウンドを持つ世界各国のアーティストがキュレーションしたプレイリスト、隠れた名盤や作曲家/発掘シリーズも提供されるという。
「ブラウズ」は、膨大なクラシック音楽のカタログを探索するためのガイドとなっており、作曲家別/ジャンル別/指揮者別はもちろん、クラシック音楽の各時代別に専用のページを用意している。
例えばバロックのページでは、まずバロックの有名な作曲家名や作品名が並ぶ。そこで、「すべての作品を見る」をクリックすると、1000曲以上の作品がずらりと並び、オーケストラや声楽曲などのサブジャンルで簡単に絞り込むことができる。
一例を挙げると、ヘンデルを選ぶと彼の全作品のオーバービューと全496作品が一覧表示される。その内、例えば「メサイヤ」を選ぶと全1万2139の録音が表示される(米国でのサービスの場合)。
個々の作曲家を見つけやすいように、Appleはこのサービスのために、有名作曲家の肖像を、描かれた時代の特徴を生かしつつも今日のApple製品の美観にも合わせる形で新たに描いたという。
「ライブラリ」は、自分がよく聞く曲などを登録しておく場所、そして「検索」は前述した通り、幅広いつづりや検索アプローチに対応したものになっている。
こういった特徴に加え、Apple Music Classicalでは、クラシック音楽の愛好家が、最も音質へのこだわりが強いリスナーであることも尊重して192Hz/24bitまでのハイレゾロスレスを含む、ストリーミングで利用できる最高クラスのオーディオ品質で楽曲を提供する。さらにはDolby Atmosによる空間オーディオで、コンサートホールのベストシートに座っているような体験も提供するという。
楽曲のセレクションも、20万人以上の演奏グループやアーティストの演奏に加え、メトロポリタンオペラ、カーネギーホールとコラボレーションし、Apple Musicでしか聞けないクラシック音楽愛好家のための未発表の独占音源も提供する。
さらにウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の既に完売したサブスクリプション会員限定のライブコンサートを、ウィーンから空間オーディオで独占配信する予定とのこと。それに先立って前シーズンに収録した6つの録音の提供を開始し、その後、現在の演奏シーズンから2026年夏のシーズンまで続けていくという。
Apple Music Classicalは、日本/中国/ロシア/韓国/台湾/トルコを除くApple Musicが提供されている全ての国で本日未明から提供が始まっており、Apple Musicのサブスクリプションに登録していれば追加費用なしで利用できる。
現在はiOS 15.4以降が搭載されたiPhoneのみでの提供だが、今後、Androidを含む他のプラットフォームにも対応していく。
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