Fire TV機能のセットアップは、Fire TVシリーズのデバイスを使ったことがあれば戸惑うことはない。使うアプリを選択して進めると、バックグラウンドでインストールが進行する。
この手順でインストールできるアプリは、「Amazon Prime Video」(プリインストール)の他、「Netflix」「ABEMA」「TVer」「YouTube」「Disney+」「U-NEXT」など、国内でユーザーの多そうなものは網羅できている。
Fire TV機能は、以下のいずれかの方法で起動できる。
この機能をよく使うという場合は、ホーム画面にウィジェットを追加するか、Alexa対応音声認識リモコンを購入してペアリングしておくと便利だ。
筆者は最近、料理や洗い物をするときにスマートフォンを目の前の棚に立てて、動画を見ながら作業をする習慣が付いている。今回は、そのスマホをEcho Show 15で置き換えられないかと思い、キッチンに設置して使うことにした。
ただし、Echo Show 15は防水/耐水性能や防じん性能を備えていない。キッチンに置く場合は、水はねや油はねのない場所に置くようにしたい。
Fire TV機能の使い方は、従来のFire TVシリーズと大きくは変わらない。動画/音楽配信サービスアプリにおいてログインをすると、各サービスにおいてユーザーにお勧めのコンテンツが表示されるようになる。
サービスへのログイン方法は、アプリによって異なる。YouTube、Netflix、ABEMAやTVerについては、画面に表示された二次元コードをスマホで読み取り、Webサイトからログイン可能だ。
一方で、Fire TVの「カレンダー」アプリで「Google カレンダー」とデータ同期をしようとしたところ、こちらはGoogleアカウントのパスワードが要求された。YouTubeで使っているGoogleアカウントのデータを流用できれば便利……と思ったのだが、別会社の開発したサービスなので、致し方ないのかもしれない。
Echo Show 15のFire TV機能は、基本的にAlexa対応音声認識リモコンを使って操作する。一方で、同機能はタッチパネルに表示される「仮想リモコン」を使って操作することもできる。ただ、この仮想リモコンにも悩ましい面がある。
例えば、「YouTubeを再生しよう」と思ってアプリを起動するシーンを想像してほしい。タッチ操作に慣れきった身からすると、Fire TVのホーム画面(またはアプリ一覧)にあるYouTubeのアイコンをタップしたくなってしまう。しかし、アイコン自体をタップをしてもウンともスンとも言わない。
また、「動画を一時停止(頭出し)しよう」と考えて再生中の画面をタップしたとする。スマホやタブレットのアプリであれば、ここでコントロール画面が表示される。しかし、画面をタップしても、コントロール画面はすぐに出てこない。
「どうすればいいか?」と言われたら、以下のいずれかの方法で操作する必要がある。
元々、Fire TVシリーズはタッチ操作を想定していない。恐らく、Echo Show 15のFire TV機能は単純移植に近いもので、直接的なタッチ操作を実装できなかったのだろうと思う。仮想リモコンはある種の“苦肉の策”で、音声認識リモコンでの操作を推奨するのも無理もないという状況にある。
とはいえ、これではせっかくのタッチ対応が「持ち腐れ」に近くなる。タッチで操作できた方が直感的だろう。「なら、声で操作すればいいのでは?」と思うかもしれないが、おすすめ画面で「3つ目の動画を再生して」と言っても、表示されるのは「3つ目」というキーワードで見つかった動画の一覧だった。正直いって微妙である。
アプリ側での対応も欠かせないとはいえ、何とかFire TV機能をフルタッチで使えるようにしてほしいと思う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.