一方、機能面で注目したいのが、左側面のmicroUSBポートを用いたUSBハブ機能だ。このポートに付属の変換ケーブルをつなぐことで、本製品がPCから見てUSBハブという扱いになり、そこにUSBデバイスを接続して利用できるのだ。
1ポートだけとはいえ、本製品を手元に配置していて奥のノートPCに手が届きにくい場合など、手元で抜き差しができて重宝することもあるだろう。過去に紹介した製品では恵安「GDP133FQ-E」などにも見られた機能だが、付加価値としては面白い。
最後にOSDメニューについても見ていこう。OSDメニューは、本体左側面にある4つのボタンで操作する。上下キーで項目を選択して決定キーで選択し、さらに電源ボタンで1つ戻るなど、ボタンの割り当てには無理がない。
これに加えて、メインメニューを表示させずに明るさと音量を直接調整できるショートカットも備えるなど、操作性は良好だ。OSDメニューの表示位置がボタンの真横なので視認性も高い。
以上のように一通りの機能がそろっており、USBデバイスを接続できる付加価値もあるが、USB Type-Cケーブル1本での駆動にやや不安が残る。現行のモバイルディスプレイにとってUSB Type-Cケーブル1本での利用は欠くことのできない機能であり、その確実性が低いのはどうしても気になる。
特に本製品の場合、スタンド一体型カバーが付属することからも分かるように、持ち歩いての利用を主目的としており、ディスプレイアームに固定して使うためのVESAマウントにも非対応なので、用途と実際の挙動のちぐはぐさは強く感じられる。
もっとも、本製品は発売直後である現時点で実売価格が2万2800円前後と、15.6型のモバイルディスプレイとしてはリーズナブルで、さらに3年保証(パネルとバックライトは1年)まで付属している。今回見てきたような特徴をきちんと把握し、自力でリカバリーできるようならば、コスパも高く、フィットする環境および使い方はありそうだ。
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