では実際に使ってみよう。接続はminiHDMIまたはUSB Type-Cで行う。USB Type-Cについては2種類のケーブルが添付されているが、一方は給電専用で、映像信号伝送には使えないので注意したい(形状と長さで判別できる)。またUSB Type-Cポートは2基あるが、役割はどちらも同様だ。
もっとも、本製品をUSB Type-Cケーブル1本で接続すると、画面の暗さに驚かされる。多くのモバイルディスプレイでは、電力消費の関係からUSB Type-Cケーブル1本での接続時は自動的に明るさが制限されるのだが、本製品は画面表示上では“明るさ100%”でありながら非常に暗く、とても実用に耐えない。
ただし別ポートから補助給電を行うと、画面が実用レベルの明るさになる。こちらの明るさも100%となっており、どうやら補助給電なしでの明るさ100%と、補助給電ありでの明るさ100%は別物という扱いのようだ。
ちなみに、本製品と組み合わせているノートPCは、本連載でこれまで使ってきたレノボ・ジャパンの「ThinkPad X1 Carbon(2019)」で、本連載で過去に紹介したモバイルディスプレイでは、そうした相性らしき症状はほぼ皆無だった。別のノートPCでは問題が起こらない可能性はもちろんあるが、こういった点がややシビアであることは間違いないだろう。
本製品のもう1つの問題点として、置き方に制限があることが挙げられる。具体的に言うと、ノートPCを左、本製品を右に並べた場合、真横に並べるのがケーブルの長さ的にもギリギリで、少し内側を向けようとすると、スタンドの先がノートPCの下に潜り込むような格好にならざるを得ないのだ。
これはケーブルの長さに余裕がないことに加えて、本製品のスタンドの底面積が広いことが原因だ。今回使用しているノートPCのようにUSB Type-Cポートが左側面にある場合、ケーブルが背面を一周して本製品の右側面に伸びる形になる。
この時点でケーブルの長さに余裕はなく、スタンドの内側を通さないとコネクターが折れ曲がってしまうほどなのだが、本製品はスタンドの底面積が広く手前に出っ張っているため、内側に向けようとすると、ノートPCの底面に潜り込ませるしかない。
これらを回避するためには、ノートPCとの配置を左右逆にするか、ケーブルを買い替えるか、あるいは別のスタンドと交換するなどの対処が必要になる。ケーブル長に余裕がないのは昨今のモバイルディスプレイに共通する問題なのだが、本製品はカバー側の構造もあいまって、直接的に問題になりやすいというわけだ。
続いて、ユニークなUSBハブ機能を見ていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.