レノボ・ジャパンの「ThinkVision M14d」は、2.2K解像度に対応する14型のモバイルディスプレイだ。一般的なフルHD(1920×1080ピクセル)よりも高解像度で、かつアスペクト比が16:10と縦方向に余裕があることが特徴となる。
また2基のUSB Type-Cポートを搭載し、ノートPCに給電できるパワーパススルーにも対応するなど、見どころの多い1台に仕上がっている。メーカーから実機を借用したので、レビューをお届けする。
まずは基本的な仕様を見ていこう。画面サイズは14型でタッチ入力には非対応、パネルはIPSでノングレア(非光沢)となる。コントラスト比は1500:1、輝度は375ニトで、リフレッシュレートは60Hz、視野角は水平/垂直ともに178度だ。応答速度はデフォルトで8msだが、6msに切り替えることもできる。
そんな本製品の大きな特徴は、2240×1400ピクセルと、一般的なフルHD(1920×1080ピクセル)対応のモバイルディスプレイに比べて一回り高解像度であることだ。また最近のThinkPadに合わせて、アスペクト比が16:9ではなく、16:10の液晶を採用しているのも珍しい。
ボディーは従来のThinkVisionシリーズと同様、背面に折りたたみ式のスタンドを一体化したデザインとなる。横から見るとアルファベットのLになったフォルムが特徴的だ。ちなみにポートやボタン類は本体側ではなく、このスタンド側の両側面に配置されているため、本体は約4.5mmというスリムさを実現している。
スタンドは最大限まで開くと−5度、つまり完全に垂直に立てた状態から、わずかに前方に傾けられる。また収納時や、背面のネジ穴を使ってアームなどに固定する場合は、後方に完全に折りたたむことも可能だ。
さらに本製品ならではの特徴として、高さ調整機能も備えている。本体底面に折りたたみ可能な脚があり、これを展開すると約11mm程度本体を高くできるのだ。隣に並べたノートPCと画面の高さをそろえたい場合に役立つ機能で、ThinkVisionシリーズならではのアドバンテージだ。
接続はUSB Type-Cのみで、HDMIには対応しない。USB Type-C×2は最大65Wのパワーパススルーに対応しており、本製品を利用しながら、PCやスマホ、タブレットへの給電が行える(後述)。なお従来モデルにあたる「ThinkVision M14」と同様、スピーカーやイヤホンジャックといった音声出力系の機能は搭載しない。
重量は公称で約600g、実測では591gだった。15.6型より一回り小さいとはいえ、スタンド込みで600gを切るのは、かなり健闘していると言っていい。実際に手に取ってもフワッと軽く、かえって落ち着かないほどだ。
付属品はUSB Type-Cケーブルに加えて、持ち運び用のスリーブケースが用意される。この他、ディスプレイアームへの取り付け時にスタンドが開かないようにするための固定クリップが付属するが、いずれにしてもシンプルな構成だ。
続いて、ノートPCに接続して使って見る。
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