ベンチマークテストの結果を見よう。特に言及がない限り、Armoury Crateで選択できる動作モードは「Turbo」、GPUモードは「Ultimate」、Windows 11の電源設定は「最適なパフォーマンス」を選択している。参考として、16型のゲーミングノートPC「ROG Zephyrus M16(GU604)」と、16型のプレミアムノートPC「Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)」のスコアも掲載している。
CPUの馬力がストレートに現れるCINEBENCH R23のCPUスコアは1万6269ptsだった。同じCPUを搭載するROG Zephyrus M16には及ばないものの、Zenbook Pro 16X OLED(重量は約2.4kg)を上回っている。Blender Benchmark(CPU)でもやはりROG Zephyrus M16にはおよばないが、それに迫るスコアをマークしており、約1.2kgのタブレットとしては異例のCPUパワーを備えていることが分かる。
CPUパワーだけではない。GPUパワーも優秀だ。3DMarkでは、Fire Strike(DirectX 11)、Time Spy(DirectX 12)、Port Royal(DXR)、いずれのテストでもZenbook Pro 16X OLEDを上回っている。FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク、Far Cry 6のスコアも、現行のほとんどのゲームをフルHD(1920×1080ピクセル)あるいはWQHD解像度の標準画質以上で快適にプレイできるだけのパフォーマンスを持っていることを示す結果となった。
PCMark 10/Modern Office Battery Lifeのテスト結果。画面輝度は50%、Armoury Crateの動作モードは「サイレント」、GPUモードは「スタンダード」、Windows 11の電源設定は「最適なパフォーマンス」を選択している。残量99%から3%まで5時間51分駆動した
3DMarkのスコア比較。Core i7-12700HとGeForce RTX 3060 Laptop GPU(グラフィックスメモリは6GB/最大グラフィックスパワー95W)を搭載するZenbook Pro 16X OLEDを全項目で上回るUL Procyon Benchmark SuitesのVideo Editingでのスコアは少し気になる結果となった。延々と動画エンコードを行うテストなので放熱設計の問題かと思ったが、内訳を見たところ、より負荷が高いH.265エンコードでASUS Zenbook Pro 16X OLEDよりも速いのに、H.264エンコードでは逆に遅くなっている。NVIDIA GPUのドライバーとPremiere Proのバージョンの相性が影響している可能性がある。
なお、Lightroom Classicの環境設定では手動で「書き出しにGPUを使用」を有効に選択している。通常、GeForce RTXシリーズを搭載していれば自動で有効にされていることが多いが、本製品では自動では無効になっていた。新しいGPUを搭載した製品ではよくあることだ。
UL Procyon Benchmark Suitesのスコア比較。動画編集(Video Editing)のスコアが芳しくない。H.264エンコードが不自然に低いのが原因であり、新GPUだけにまだ対応がうまくいっていないのだと思われる最後に、放熱や温度などについてもチェックした。
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