米Appleが6月5日(現地時間)に年次開発者会議「WWDC 23」で発表したMRヘッドセット「Vision Pro」は、同社が久しぶりに投入する新カテゴリーの製品というだけあって、発表直後から関連キーワードがTwitterで複数トレンド入りするなど大きな注目を集めている。
一方で、本体価格が3499ドルと非常に高額だ。仮に日本で発売される場合、現在のレートである1ドル=約140円換算で50万円近い価格に迫ることになる。米国以外の発売は2024年後半とアナウンスされているため、今から1年以上待つことにもなる。
AppleはVision Proを“空間コンピュータ”と呼んでいる。紹介された映像の中には現実の風景の中に見慣れたアイコンが浮かび、メッセージで届いた画像を指でつまんで他のアプリに貼り付ける、複数のアプリをウィンドウを表示して仕事をするなど、新しいUIを生かした操作が印象的だった。
発表された数々の機能やディスプレイ、光学系の構成スペックから「この仕様ならこの価格は仕方ない」という声も見受けられた。
これらのデモを受けて、かつてのSFの世界を夢見た人なら心が躍り、絶対に使ってみたいと思わせる内容だったのは間違いない。しかし、約50万円という価格は誰もがホイホイと買える製品でないことは明らかだ。
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