実際の使い方を見ていこう。使用するスマホアプリはおなじみの「Google Home」で、ホーム画面に表示される「カメラ」をタップするとライブ画面が現れる。ライブ画面の下には履歴が表示されるので、日付から過去の映像を呼び出しての再生も行える。
本製品はメモリカードなどへのローカル録画は非対応なため、録画を見るにはクラウド録画に対応した有料プラン「Nest Aware」の契約が前提となる。これがない場合は、単にライブ映像が見られるだけになってしまうので要注意だ。
機能面では、モーション検知はもちろん、人物や動物、車両といった対象ごとに動画での記録や通知を切り替えられる。本製品は屋内向けゆえ車両などは認識できてもあまり意味はないが、窓から屋外を監視する場合などには使えるかもしれない。この他、認識済みの人物を検出する機能も搭載している。
カメラにはGoogle Homeアプリのホーム画面からアクセスする。お気に入りに入れておけば、画面中央のようにライブ映像がホームに表示される(左)。カメラ画面。上にプレビューが、下には履歴が新しい順に表示される(中央)。履歴は日付指定で呼び出せる(右)
記録した動画は、「人物」などタグが付けられた状態で呼び出せる(左)。表示をタイムラインに切り替えて全体を俯瞰(ふかん)しつつ見ることもできる(中央)。人物や動物といったタグでフィルタリングすることも可能だ(右)
モーション検知のエリアは8角形で指定できる。複数のエリアを追加することも可能だ(左)。「人物」「動物」「車両」それぞれについて検知するか、同時に通知を行うかを指定できる(中央)。外出時のみ通知することも可能だ。AmazonのRingと違ってモードを手動で切り替えるのではなく、在宅を自動で判断する(右)前述のナイトビジョンやマイクを使った呼びかけ機能も含め、一通りの機能は過不足なくそろっているのだが、AmazonのRing Indoor Camと比較すると、設計思想の違いが見え隠れしていて興味深い。例えば、各デバイスの稼働状況などからユーザーが外出中か否かを自動的に判断し、通知のオン/オフを自動的に切り替える機能がそれだ。
自動的に切り替えるこの仕組みは、「在宅」「不在」などのモードを手動で切り替えるAmazonのRingシリーズとは対照的で、確かに便利ではあるのだが、常時ウォッチされていることに若干の気味悪さは感じる。また在宅時であっても通知を受け取りたいケースもあるので、個人的には手動切り替えができた方がありがたい。
またモーション検知の感度は、Ringはかなり細かく切り替えられるのに対して、本製品はデフォルトのままでの利用となる。少ない設定項目で使えるように工夫されている反面、通知の量が多すぎる場合に調整したいケースも多いことから、もう少しユーザー自身で調整できる余地が残されていた方が便利なように感じる。
こちらはAmazonの「Ring」シリーズのモーション回りの設定画面(左)。本製品に比べると手動で設定できる項目が多い。感度の調整は本製品にはない機能だ(中央)。頻度の調整も、本製品は該当の項目がない(右)この他、前述の「Ring Indoor Cam」も含めて、最近のネットワークカメラでは増えてきている、プライバシーカバーに相当する機能およびギミックも本製品にはない。このあたり、製品自体がそれほど新しくないため、最新のトレンドを追いきれていない印象は受ける。
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