ベンチマークテストの結果を確認してみよう。特に言及がないものは、ファン動作モード設定を「標準」、Windowsの電源設定は「最適なパフォーマンス」を選択している。参考として旧世代のビジネスPC(2018年発売)のスコアも掲載している。
パフォーマンスに関しては、Core i7-1360P搭載機と大きな差のないスコアにとどまっており、Core i7-1370P搭載機のフルパフォーマンスまでは出せていない。それでも、1kg前後のノートPCとは思えないようなパワフルなパフォーマンスを発揮できてはいる。
一方、静音性とボディーの放熱設計については素晴らしい。「標準」と「冷却優先」で動作音はほぼ同じで、後者はシステムのパフォーマンスを控えめにすることで、ボディーの発熱を抑えるようになっているようだ。標準でも手がよく触れるパームレストなどの発熱は体温以下に抑えられているが、冷却優先ならばより低く抑えられている。「静音」モードならば、ボディーの発熱も「標準」と同等のまま文字通りの静音で快適な運用ができる。
12.4型、約1kgのフォームファクターでこれだけのパフォーマンスを発揮しつつ、静音性や放熱性もしっかりと確保できているバランスの良さ、完成度の高さは特筆できるだろう。
これまで見てきたように、Let's note QR4はビジネス向けのモバイル向け2in1 PCとして非常に完成度の高い製品だ。パワフルなパフォーマンス、ハイブリッドワーク向けのビデオ会議やセキュリティ機能、そして静音性や放熱性などの使い勝手の部分も含めて、隙のない製品となっている。
今回の評価機(CF-QR4SRCCP)の直販価格(Panasonic Store Plus)は、41万2500円(税込み、以下同)となっている。CPUがCore i5-1235Uでメモリが16GBのモデル(CF-QR4RRBCP/CF-QR4RSBCP)は34万3200円から用意されている。ビジネス向けのパフォーマンスとしては、こちらも十分な内容だけにあわせて検討するといいだろう。
※記事初出時、一部の写真と表記に誤りがありました。おわびして訂正します(2023年9月5日午後15時30分)。
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