と、仕事でバッチリと使えそうに思えますが、私が試した環境だと不安定さもありました。スライドショーでスライドをめくると、なぜかスライドが真っ黒になってしまう事象が発生しました。
スマホ本体側に表示されるスライド自体が真っ黒なため、Miracast接続の問題というよりはアプリの問題のようにも感じます。発生条件もよく分からず、まったく発生しないパワポファイルもあります。環境によっては問題がない可能性はありますが、プレゼンで不安定な要素があるのは少し怖いですね……。
また、折りたたんでしまうとスリープ状態になるため、スライドショーが終わってしまう点も残念です。本当は折りたたんだ状態で、カバーディスプレイにはノートを表示。ボリュームキーでスライドを操作する、とできるのが理想なのです。そもそも、スライドは投影先に映っていますからね。手元に表示する必要はないのです。
これらが実現できれば、「ワイヤレスプレゼン端末」としての価値が作れるのではないでしょうか。プレゼン機会の多い方にとって、PCを持ち運ばなくてもプレゼンできるというのは一つの魅力的な要素だと感じます。
SamsungはMicrosoftと提携していますので、こうした作り込みも可能なのではと勝手に妄想します。基本的にはソフトウェアの作り込みでしかないので、ぜひ実現いただきたいですね。ハードウェアとしては申し分ないと感じます。
特殊な仕事術を抜きにして考えると、普通に触っていて楽しい端末です。「パカパカできるだけで楽しい」というのは自分でも興味深い心理です。もちろん、見た目を含め高級感あふれる素材が利用されている点も忘れてはなりません。
また、一般的に小型スマホはフラグシップ的な性能を持つ端末はなく、性能不足を感じます。以前、「iPhone 12 mini」を購入しました。しかし、スペックがそのとき使っていた「iPhone 12 Pro」に劣るため、結局は完全に満足することはできませんでした。
「Proのスペックでminiサイズを出してくれたら良いのに……」とずっと思っています。小型がウリで登場した「Rakuten Mini」も使ったこともありますが、やはりスペック不足が気になり、うまく使えませんでした。
しかし、Galaxy Z Flip5はコンパクトに折り畳めるにもかかわらず、フラグシップの性能に加えて、開くと6.7型の大画面です。コンパクトなのにハイスペックという点は、意外と見落とされているのではないでしょうか。普段使いのスマホとしても、申し分のない端末だと感じました。
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