9月24日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「東京ゲームショウ2023」では、2022年以上にPCゲーミング関連のブースが増えている。
PC向けのCPUはもちろん、最近はGPUの供給にも取り組んでいるインテルも、2022年に引き続きブースを構えている……のだが、今年(2023年)は少し展示が“控え目”なような気もする。その狙いはどこにあるのだろうか。
東京ゲームショウ2023のインテルブースは幕張メッセの「ホール8」にある。Alienware(デル・テクノロジーズ)、Dynabook、TSUKUMO(ヤマダデンキ)、日本HP、FRONTIER(インバースネット)との共同ブースという形態だが、他メーカーのゲーミングPCも展示されている2023年のインテルブースは、PCを使ってゲームを「遊ぶ」「楽しむ」「創る」をテーマに作られているという。
ブース自体の面積は2022年とほぼ同じだが、製品の展示は控え目となった。その代わりに、ゲームコミュニティの醸成を目的とする「動画配信スペース」と「コミュニティー対戦エリア」や、パーツメーカーが交代で自作PCに関する相談を受け付ける「カスタムPCコーナー」が新設された。テーマに沿った取り組みだという。
今回新設された動画配信スペース(奥)とコミュニティー対戦エリア(手前)。動画配信スペースではトークセッションをライブ配信する他、コミュニティー対戦エリアと一体運用してゲーム体験イベントも行われる。さまざまなメーカーのゲーミングPCが並んでいるのは圧巻だインテルは、PCの中核をなすCPUやGPUを手掛けるメーカーである。そのことから、PCの本体/パーツメーカーだけでなく、周辺機器メーカーやソフトウェアメーカー、その延長線上にある各種機材メーカーとのつながりもある。
さまざまな分野の企業との“ハブ”となっている同社の特性を生かした展示は今回も健在で、いろいろな企業の協力を得て、PCやパーツ、ゲームタイトルだけでなく、各種周辺機器も展示している。
前回とは少し趣の異なるインテルブースだが、注目すべき展示やコーナーをピックアップして紹介しよう。
インテルブースの正面には「dynabookウォール」がそびえ立つ。これはDynabookが本ブースのプラチナパートナーを務めていることから実現したそうだ。
ウォールの下では、14型モバイルノートPC「dynabook R」を使って3種類のゲーム(ロックマンX DiVE オフライン、NINJA GAIDEN 3:Razor's Edge、龍が如く 維新 極!)を体験できる……のだが、うち2台が他1台とは何か違う雰囲気を醸し出している。
その2台は、Dynabookが11月中旬に50台限定で販売する予定の「dynabook RZ Limited Edition」である。dynabook RZ Limited Editionは、dynabook Rの直販モデル「dynabook RZ」をベースに開発されたスペシャルモデルで、以下の特徴を備えている。
本モデルはゲーマーの反応を“様子見”する観点で展示する側面もあるという。担当者は「アンケートフォームから感想を聞かせてほしい」と語っていたので、訪れる予定のある人は、ぜひ協力してほしい。
ウォールの下には3台のdynabook Rシリーズが並んでいる。そのうちの2台は、11月中旬に直販サイトで販売される予定の「dynabook RZ Limited Edition」だ。パッと見では普通のdynabook RZと変わらないが……インテルによると、PCゲーミングをきっかけに自作PCに興味を持つ人が増えているという。そこで「PCを作るにはどうしたらいい?」「パーツはどこで買えばいい?」といった疑問を解消すべく、同社は「PCマイスター制度」を創設し、店員やユーザーへの知識提供を進めようとしている(参考記事)。10月14日と15日には、初めてのオンライン講座が開かれることになった。
先述のカスタムPCコーナーも、自作PCに興味を持ったゲーマーに知識を提供する目的で新設したそうだ。相談に乗ってくれるのはASUS JAPAN、ASRock、MSI、GIGABYTEの担当者で、時間帯によって交代で対応することになるという。
ASUS JAPAN、ASRock、MSI、GIGABYTEの担当者が交代で自作PCに関する質問や相談に乗ってくれるカスタムPCコーナーも新設され、取材した時間帯はGIGABYTEの担当者が応対していた
余談だが、カスタムPCコーナーの裏手には、相談に乗ってくれる4社(+α)のメーカーのマザーボードやメモリモジュールなど、PCパーツが複数展示されている。場合によっては展示物を使って説明できるので便利そうだ製品展示コーナーでは、共同出展者である5社のうち、4ブランド(Alienware、TSUKUMO、日本HP、FRONTIER)のゲーミングPCが展示されており、未発売のものを含む最新ゲームをプレイできる。動画配信スペースやコミュニティー対戦エリアで展示されているものとは異なり、ブース内イベントが開催されていても“自由に”試せることは大きなメリットだ。
先述のdynabookウォールの背面側には、今回のブース全体のテーマである「遊ぶ」「楽しむ」「創る」を体現したイメージ展示も行われている。こちらの展示も実際に試せるようになっているので、ぜひ足を運びたい。
「遊ぶ」を体現する展示には、デル・テクノロジーズの「XPS 13 Plus」が起用された。Intel Evoプラットフォームに準拠していれば、モバイルノートPCでもある程度ゲームを楽しめるという趣旨だ
「楽しむ」を体現する展示には、GIGABYTEの「AORUS 15 BSF-73US754SH」が使われていた。第13世代Core Hプロセッサと外部GPUを搭載するノートPCなら、機材を整えれば高品質なゲーム配信環境を作ることができます、ということを示したいようだ
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