「ショートカット」で使い勝手が爆上がり アクションボタンとiOS 17で無双できる「iPhone 15 Pro Max」「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(2/2 ページ)

» 2023年10月03日 12時00分 公開
[石黒直樹ITmedia]
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カメラはデフォルト35mmがツボにハマった

 カメラについて画質的な点はさておき、個人的にはメインレンズで35mmが設定できることに大きな魅力を感じました。

 iPhoneのレンズは過去からジリジリと広角化しており、写真周辺部分のゆがみが気になっていました。iPhone 15 Pro Maxのメインレンズは24mmです。被写体に近づきすぎると、顔などでゆがみを感じるレベルです。35mmだとそこまで気になるほどではなく、カメラで人を撮るのがまた楽しくなりました。もちろん感じ方には個人差がありますので、その点はご了承ください。

「設定」→「カメラ」→「メインカメラ」からカメラ起動時のデフォルトレンズを変更できます。私は35mmにセットしました。

photo カメラ回りの細かな設定が充実しています

ショートカットの使いこなしはこれからの必須科目

 さて、仕事術としては何ができるか。それはもう「アクションボタンでショートカットの利用」に尽きるでしょう。

 ショートカットは、Apple純正のアプリ「ショートカット」のことです。昔からショートカットアプリ自体はありますが、iPhone 15シリーズの“アクションボタンで使える”ということに大きな利便性があるのです。

 今までもウィジェットや常時表示ディスプレイ上からショートカットを呼び出すことができましたが、アクションボタンはどのような画面状態であっても起動させることができます。これは大きな利点です。

 ショートカットの作成のハードルが高いことは否定しません。しかし、ネット上にもいろいろなショートカット技が公開されています。使ってみればそう難しいものではないので、ぜひトライしてみてください。

 そして、ショートカットアクションの中には「SSH経由でスクリプトを実行」という、技術が分かる方には良い意味で“凶悪”なアクションがあります。サーバ側で処理させることができますので、iPhone内で可能な処理だけではなく、はっきりいって何でもできるといっても過言ではない機能です。仕事術として生かせる内容は多数存在することでしょう。

photo 特に、エンジニアにとってはヨダレが止まらないアクション設定ができます

 ちなみに、アクションボタンがないiPhoneであっても、似たようなことは可能です。ショートカットは、指定したNFCの読み込みをトリガーとして起動させることができます。Suicaなどでもいいですし、社員証などでもカードの種類によっては稼働すると思います。NFCタグ自体はAmazonなどでも安価に販売しています。私は以下のNFCタグを使って、ショートカットを活用していました。

photo 設定したNFCタグを読み込めば、ひも付けたショートカットが起動します。アイデア次第でさまざまな活用が可能です

ワンタップ増えてよければ、無双可能

 ただし、アクションボタンの最大の欠点は「機能が1つしか割り当てられない」こと。このようなカスタマイズ可能なボタンは3つくらいあっても困らないでしょう。いっそのこと、ボリュームボタンもカスタマイズできるようにしてほしいですね。

 しかし、ショートカットの内容を工夫することで、無双可能な操作ができることに気が付きました。それは至極単純で、「ショートカットアクションの『メニューから選択』を使ったショートカットとして作成し、アクションボタンに割り当てること」です。

 そして、それぞれのメニューに使いたいショートカットを割り当てることで、個々のショートカットが実行できます。実質的に無限の選択ができるといえるでしょう。メニュー数に制限があるのかは分かりませんが、取りあえず50メニュー作ったところ問題なく動作しました。リストにおさまらない分は、スクロールして選択する形になります。

photo アクションボタンの動作を1つに絞るか、何でもできるようにするか。これもまた好みが分かれるところでしょう

 また、1メニューの配下に「メニューから選択」を設定することもできますので、階層的なメニューを作れます。もちろん、その分のタップ数は増えますが、メニューの数が多すぎても操作しづらいため、そのあたりは利便性との兼ね合いとなるでしょう。

 「アクションボタンを使うと消音モードの切り替えがしづらいな」といった問題も、これで全て解決です。アクションボタン長押しでカメラ起動も使い勝手がいいのですが、iPhoneを使うさまざまなシーンでの利便性を考えると「ショートカット+メニュー選択」が最強な状態となっています。実質的に、自身が使いたい機能一覧リストが作成できますね。このリストが、iPhoneを使っていていつでも呼び出せるのです。

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