デスクトップ向け「Coreプロセッサ(第14世代)」の実力を検証 クロックアップ分の性能向上はある?Intelからの挑戦状?(2/3 ページ)

» 2023年10月17日 22時00分 公開
[迎悟ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

3DMark

 ULの3Dグラフィックスベンチマークアプリ「3DMark」を実行してみよう。

 3DMarkはどちらかといえばGPUの性能を評価するイメージが強いが、意外とCPUも“酷使”される。ゆえに、個別に「CPUスコア」も出るようになっている。

 テスト内容が内容なので、総合スコアの大勢はGPUの性能に左右される。しかし、GPUを含む主要なハードウェアが同じなら、CPUを変えるとスコアも変動する。そのため、より高性能なCPUを搭載したPCであれば、それ以外が同じパーツであっても総合スコアの差は出てくる。

 主要なテストの総合スコアは以下の通りだ。

  • Fire Strike(DirectX 11ベース/フルHD描画)
    • Core i5-14600K:3万9108ポイント
    • Core i7-14700K:4万3037ポイント
    • Core i9-14900K:4万3982ポイント
  • Fire Strike Extreme(DirectX 11ベース/WQHD描画)
    • Core i5-14600K:2万4541ポイント
    • Core i7-14700K:2万5824ポイント
    • Core i9-14900K:2万6402ポイント
  • Fire Strike Ultra(DirectX 11ベース/4K描画)
    • Core i5-14600K:1万3289ポイント
    • Core i7-14700K:1万3663ポイント
    • Core i9-14900K:1万3589ポイント
  • Time Spy(DirectX 12ベース/WQHD描画)
    • Core i5-14600K:1万9659ポイント
    • Core i7-14700K:1万9572ポイント
    • Core i9-14900K:1万9953ポイント
  • Time Spy Extreme(DirectX 12ベース/4K描画)
    • Core i5-14600K:9302ポイント
    • Core i7-14700K:9621ポイント
    • Core i9-14900K:9989ポイント

 GPUを始めとする機材は、第13世代の検証当時と異なる。とはいえ、最大クロックが高いほどスコアは良好という傾向に変わりはない。

 本筋から外れてしまうが、第13世代のテストで使った「Radeon RX 6800 XT」と同様に、今回使ったRadeon RX 7800 XTも4K(3840×2160ピクセル)描画のテストで大きく落ち込んでしまう。4K解像度でスコア(≒3Dグラフィックス性能)をより伸ばすには、より上位のGPUを組み合わせた方がいいだろう。

3DMark 3DMarkの結果

FF14ベンチマーク/FF15ベンチマーク

 続けて、実際のゲームをベースとするベンチマークテストとして、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」を試してみる。

 今回は始めから「最高品質」設定として、フルHD(1920×1080ピクセル)、WQHD(2560×1440ピクセル)、4K(3840×2160ピクセル」の3解像度でスコアを計測した。結果は以下の通りだ。

  • フルHD
    • Core i5-14600K:3万233ポイント
    • Core i7-14700K:3万2003ポイント
    • Core i9-14900K:3万2896ポイント
  • WQHD
    • Core i5-14600K:2万5076ポイント
    • Core i7-14700K:2万6167ポイント
    • Core i9-14900K:2万6709ポイント
  • 4K
    • Core i5-14600K:1万2878ポイント
    • Core i7-14700K:1万2938ポイント
    • Core i9-14900K:1万2890ポイント

 これまでのテスト同様に、総じて第13世代Coreプロセッサからスコアはわずかではあるが伸びている。なぜか今回、どのCPUでも4K解像度のスコアが伸び悩んでしまったが、これはベンチマークアプリとGPUの相性、あるいはグラフィックスドライバーの最適化あたりが原因だろう。

 注目したいのは、Core i7-14700Kの結果だ。どの解像度であってもCore i9-14900Kのスコアに迫っている。FF14ベンチマークが今となっては軽量寄りのベンチマークアプリで、最上位CPUの利点が生かせていないともいえるが、見方を変えるとそこまで重たくないゲームであれば、Core i7-14700Kのバランスが良いともいえる。

FF14ベンチマーク FF14ベンチマークの結果

 少し負荷の大きな「FINAL FANTASY 15 WINDOWS EDITION BENCHMARK(FF15ベンチマーク)」も実行してみよう。こちらも画質を「高品質」とした上で、フルHD、WQHD、4Kの3解像度でスコアを測った。結果は以下の通りだ。

  • フルHD
    • Core i5-14600K:1万6628ポイント
    • Core i7-14700K:1万6536ポイント
    • Core i9-14900K:1万6489ポイント
  • WQHD
    • Core i5-14600K:1万2376ポイント
    • Core i7-14700K:1万2439ポイント
    • Core i9-14900K:1万2422ポイント
  • 4K
    • Core i5-14600K:7203ポイント
    • Core i7-14700K:7142ポイント
    • Core i9-14900K:7401ポイント

 CPUだけでなくGPUの理論性能は向上しているはずなのだが、今回のテストは第13世代Coreプロセッサ(とRadeon RX 6800 XT)比でほぼ同じスコアか、一部の解像度では低いスコアとなってしまった。

 「組み合わせるGPUの相性かな?」「グラフィックスドライバーが原因かな?」と、可能な限り検証してみたのだが、タイムアップとなってしまったことはご容赦いただきたい。

FF15ベンチマーク FF15ベンチマークの結果

 最後に、Coreプロセッサ(第14世代)の消費電力を調べてみよう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月08日 更新
  1. SSDの“引っ越し”プラスαの価値がある! 税込み1万円前後のセンチュリー「M.2 NVMe SSDクローンBOX」を使ってみる【前編】 (2024年05月06日)
  2. M4チップ登場! 初代iPad Proの10倍、前世代比でも最大4倍速くなったApple Silicon (2024年05月08日)
  3. 出荷停止となったAmazon認定スタンドの空席を埋められる? 「Fire HD 8 Plus」「Fire HD 10 Plus」に対応したサードパーティー製ワイヤレス充電スタンドを試す (2024年05月07日)
  4. iPadに“史上最大”の変化 「Appleスペシャルイベント」発表内容まとめ (2024年05月07日)
  5. iPad向け「Final Cut Pro 2」「Logic Pro 2」登場 ライブマルチカム対応「Final Cut Camera」アプリは無料公開 (2024年05月08日)
  6. Core Ultra 9を搭載した4型ディスプレイ&Webカメラ付きミニPC「AtomMan X7 Ti」がMinisforumから登場 (2024年05月08日)
  7. Apple、新型「iMac」「iPad Pro」「Apple TV 4K」を5月21日に発売 (2021年05月19日)
  8. AIに予算20万円以下でピラーレスケースのビジネスPCを組んでもらって分かったこと (2024年05月04日)
  9. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  10. 有機EL&M4チップ搭載の新型「iPad Pro」発表 フルモデルチェンジで大幅刷新 Apple Pencil Proも登場 (2024年05月07日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー