最後に、Coreプロセッサ(第14世代)の消費電力を確認しよう。今回は型番に「K」を冠したアンロック対応モデルゆえに、TDP(熱消費電力)が高めに設定されている。
各モデルの標準TDPと最大TDPは以下の通りだ。
先代までのアンロック対応品と同様に、最小でも100W超の消費電力を要求するため、PCに組み込む際は電源の容量(最大出力)はもちろんのこと、マザーボードの電源回路を気にする必要があるのも変わらない。
そこで実際の消費電力について、ワットチェッカーを用いて確認を行った。Windows 11を起動して10分放置した状態を「アイドル時」、3DMark 10のTime Spy Extremeを実行中の消費電力を「高負荷時の消費電力」として計測した結果は以下の通りだ。
構成が異なるため単純比較は難しいが、第13世代Coreプロセッサの同等プロセッサと比べて「微増」と考えておくと良さそうである。
アンロック対応品を選ぶということは、それなりにハイエンドな構成を組むことになるため、最低でも850W以上の電源ユニットを用意しないとCPUとGPUに十分な電力供給ができず、パフォーマンスを発揮できなくなるだろう。
開発コードネームの通り、デスクトップ向けのCoreプロセッサ(第14世代)は第13世代からの“マイナーチェンジ”であることは間違いない。
しかし、動作クロックが向上した分の性能向上は間違いなくある。繰り返しだが、Core i7-14700KはEコアとL3キャッシュの増量分のパフォーマンス向上も期待できる。
値段や在庫次第だが、値段差が数千円レベルで収まるのであれば、マイナーチェンジと侮ることなく、第13世代よりも第14世代の同ランク品を買った方が良い。Coreプロセッサ(第14世代)を選んだ方が快適になるのは間違いないだろう。
その上で「底知れぬ」と評したいのが、今回は時間の都合でテストできなかった積極的かつマニアックなオーバークロック機能だ。そのままでも十分速いのは間違いないのだが、アンロックモデルにすぐに手を伸ばすアーリーアダプターな自作PCファンであれば、Coreプロセッサ(第14世代)は「Intelからの挑戦状」だということは、きっと分かるはず。
「間もなくオーバークロッキングの世界新記録が更新される」とIntelからあったように、これから提供されるツールをはじめ、スピードジャンキーなユーザーならきっといろいろ試したくなるだろう。
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