HHKB Studioの特徴的な点はいくつもあるが、今回はキーマップ変更ツールから紹介したい。
最近の高級キーボードに付属するキーマップ変更ツールは、ほぼ全てのキーのマッピング変更が可能となっているが、HHKB Studioのキーマップ変更ツール「HHKB Studio Keymap Tool」はそれを上回るカスタマイズ性を備えている。
1つ目は、通常キー/修飾キー/Fnキーの区別なく自由に設定ができる点だ。修飾キーは他のキーとの同時押しが前提となるため、通常キーとは区別されることが多い。また、Fnキーは特殊な固定キーとされ、カスタマイズの対象外とされることが一般的だ。ところが、HHKB Studioでは一部のFnキー併用キーを除いて自由に入れ替えることができる。
2つ目は、キーコードの割り当てだけでなく、ショートカットキーも割り当てられる点だ。Ctrl+Alt+DeleteキーやWindows+Shift+Sキーなどを1キーに割り当てることができるため、両手を使わなければならない複雑なショートカットを効率よく入力することが可能になる。
3つ目は、Fnキーが3つまで設定できることだ。デフォルトではFn1キーはFnキーに、Fn2キーはスペース下の中央ボタンに割り当てられている(Fn3は未設定)。これによって今までの3倍のFnキー併用設定が可能になる。キーマップ変更ツール上にはレイヤーという概念があり、キー単体押下時を標準レイヤー、Fn1〜Fn3キーと同時押下時をFn1〜Fn3レイヤーと表し、それぞれに対してキーを割り当てることができる。
これらの機能を活用すると、少し面白い設定も可能になる。例えば、Ctrl+VとCtrl+Cを入れ替えたいとしよう。通常だとVとCを入れ替えない限りできない設定だが、HHKB Studioだと
という方法で、他のキーに影響を与えることなくCtrl+VとCtrl+Cだけを入れ替えることが可能になる。
そして4つ目の特徴は、これらの設定をプロファイルとして4つまで保存しておき、必要なときに切り替えて利用することができるという点だ。プロファイルの切り替えはFn1+C+1〜4キーで行う。Fn1+Vを押すと、現在選択されているプロファイルを示すようLEDインジケーターが白く点灯する。プロファイルが複数設定可能なモデルはあるが、4つというのは例がないのではないだろうか。
その他にも、キーマップ変更ツールにはHHKB Studioの新機能に関連した設定項目がある。そちらに関しては新機能と併せて紹介していこう。
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