Appleは10月30日(米国太平洋夏時間)、Apple M3チップファミリーを搭載する新型の「MacBook Pro」を発売した。全モデル共に10月31日(日本時間、以下同)から予約を受け付け、Apple M3チップ/Apple M3 Proチップ搭載モデルは11月7日、M3 Maxチップ搭載モデルは11月下旬に発売される予定だ。Apple Store(Web/店頭)における販売価格(税込み)は以下の通りだ。
- 14インチMacBook Pro
- M3チップモデル:24万8800円から
- M3 Proチップモデル:32万8800円から
- M3 Maxチップモデル:53万8800円から
- 16インチMacBook Pro
- M3 Proチップモデル:39万8800円から
- M3 Maxチップモデル:55万4800円から
新しいMacBook Proの新色「スペースブラック」
新しいMacBook Proの概要
新しいMacBook Proは、Apple Silicon(自社設計のSoC)の最新モデルである「Apple M3チップ」「Apple M3 Proチップ」「Apple M3 Maxチップ」することで、パフォーマンスを底上げしたことが特徴だ。
CPUコアとGPUコア、ユニファイドメモリ(メインメモリ兼グラフィックスメモリ)の構成は以下の通りとなる。なお、いずれのチップもNeural Engine(NPU)は16コアを備える。
- M3チップ(14インチモデルのみ選択可能)
- CPUコア:高性能コア4基+高効率コア4基(計8コア)
- GPUコア:10基
- ユニファイドメモリ:8GB(標準)/16GB/24GB
- M3 Proチップ(11コアCPUタイプ)
- CPUコア:高性能コア5基+高効率コア6基(計11コア)
- GPUコア:14基
- ユニファイドメモリ:18GB(標準)/36GB
- M3 Proチップ(12コアCPUタイプ)
- CPUコア:高性能コア6基+高効率コア6基(計12コア)
- GPUコア:16基
- ユニファイドメモリ:18GB(標準)/36GB
- M3 Maxチップ(14コアCPUタイプ)
- CPUコア:高性能コア10基+高効率コア4基(計14コア)
- GPUコア:30基
- ユニファイドメモリ:36GB(標準)/96GB
- M3 Maxチップ(16コアCPUタイプ、※1)
- CPUコア:高性能コア12基+高効率コア4基(計14コア)
- GPUコア:40基
- ユニファイドメモリ:48GB(標準)/64GB/128GB
ストレージはモデルによって512GBまたは1TBのSSDを搭載しているが、Apple Storeや一部量販店で購入できるカスタマイズ(CTO)モデルでは2TB、4TB、8TBも選択可能だ(※2)。
固定構成モデル(主に量販店向け)は、14インチが5種類、16インチが4種類用意されている。ボディーカラーは、M3チップモデルがシルバーとスペースグレイ、M3 Pro/M3 Maxモデルがシルバーとスペースブラック(新色)から選べる。
(※1)14インチモデルではCTOモデルのみ選択可能(固定構成としては選べない)
(※2)14インチのM3チップ構成は2TB超のオプションなし、8TBはM3 Maxチップ構成のみ選択可能
Apple M3チップファミリーの概要
M3チップモデルはシルバーとスペースグレー、M3 Pro/M3 Maxモデルがシルバーとスペースブラック(新色)から選べる
画面は「Liquid Retina XDRディスプレイ」で、14インチモデルは14.2型(3024×1964ピクセル)、16インチモデルは16.2型(3456×2234ピクセル)のパネルを搭載している。サイズと解像度以外の仕様は、以下の通り共通している。
- コントラスト比:100万対1
- 最大輝度(XDR):1000ニト(通常時)/1600にと(HDRコンテンツ表示時)
- 最大輝度(SDR):600にと
- 表示可能色:約10億色(DCI-P3準拠)
- リフレッシュレート:最大120Hz(可変設定時)/最大60Hz(固定設定時)
ディスプレイの上部には「1080p FaceTime HDカメラ」を備える。スピーカーは6基構成で、Dolby Atmos形式の空間オーディオの再生に対応している。
Liquid Retina XDRディスプレイは、最大輝度が1600ニトと、非常に明るい表示を行える
ポート類の構成は以下の通りで、搭載するSoCによって異なる。
- M3構成
- 左側面:MagSafe 3(充電)端子、Thunderbolt/USB4端子×2(※3)、3.5mmヘッドフォン端子
- 右側面:SDXCメモリーカードスロット、HDMI出力
- M3 Pro/M3 Max構成
- 左側面:MagSafe 3(充電)端子、Thunderbolt 4(USB4)端子×2、3.5mmヘッドフォン端子
- 右側面:SDXCメモリーカードスロット、Thunderbolt 4端子、HDMI出力
Thunderbolt/USB4端子とThunderbolt 4端子は、USB PD(Power Delivery)規格の電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応している。映像出力の仕様は、搭載するSoCによって以下の通り異なる(いずれも本体ディスプレイとの同時表示)。
- M3構成
- 1台の外部ディスプレイを接続可能
- 最大で6K(5760×3240ピクセル)/60Hz(Thunderbolt/USB4経由)または4K/120Hz(HDMI経由)で出力可能
- M3 Pro構成
- 最大で2台の外部ディスプレイを接続可能
- 1台接続時は最大で6K(5760×3240ピクセル)/60Hz(Thunderbolt 4経由)、8K(7680×4320ピクセル)/60Hz(HDMI経由)または4K/120Hz(同)で出力可能
- 2台接続時は最大6K/60Hz×2(Thunderbolt 4経由)または最大6K/60Hz(Thunderbolt4経由)+4K/144Hz(HDMI経由)で出力可能
- M3 Max構成
- 3台接続時は最大6K/60Hz×2(Thunderbolt 4経由)+8K/60Hzまたは4K/240Hz(HDMI経由)で出力可能
- 最大で4台の外部ディスプレイを接続可能
- 4台接続時は最大6K/60Hz×3(Thunderbolt 4経由)+4K/144Hz(HDMI経由)で出力可能
HDR(ハイダイナミックレンジ)映像の出力は、HLG、HDR10、Dolby Visionの各規格に対応する。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E(6GHz帯で通信できるIEEE 802.11ax規格の無線LAN)とBluetooth 5.3に対応する。
M3 Max構成については、最大で4画面の外部映像出力が可能で、本体のディスプレイと合わせて「最大5画面」を実現している
キーボードはファンクションキー付きの「バックライトMagic Keyboard」で、日本語配列となる。CTOモデルについては米国英語(US)配列も選択可能だ。トラックパッドは感圧対応となる。
バッテリーの容量/駆動時間、ボディーサイズと重量は以下の通りとなる。
- 14インチモデル(M3構成)
- バッテリー容量:70Wh
- バッテリー駆動時間
- Apple TVアプリのムービー再生:最大22時間
- ワイヤレスインターネット:最大15時間
- ボディーサイズ:約31.26(幅)×22.12(奥行き)×1.55(厚さ)cm
- 重量:約1.55kg
- 14インチモデル(M3 Pro/M3 Max構成)
- バッテリー容量:72.4Wh
- バッテリー駆動時間
- Apple TVアプリのムービー再生:最大18時間
- ワイヤレスインターネット:最大12時間
- ボディーサイズ:約31.26(幅)×22.12(奥行き)×1.55(厚さ)cm
- 重量:約1.61kg(M3 Pro構成)/約1.62kg(M3 Max構成)
- 16インチモデル
- バッテリー容量:100Wh
- バッテリー駆動時間
- Apple TVアプリのムービー再生:最大22時間
- ワイヤレスインターネット:最大15時間
- ボディーサイズ:約35.57(幅)×24.81(奥行き)×1.68(厚さ)cm
- 重量:約2.14kg(M3 Pro構成)/約2.16kg(M3 Max構成)
本体の寸法(左が14インチモデル、右が16インチモデル)
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