ついに日本上陸! レノボ・ジャパンの小型ゲームPC「Legion Go」とスリムな2画面PC「Yoga Book 9i Gen 8」の実機を触って分かったこと(1/2 ページ)

» 2023年12月07日 20時20分 公開
[井上翔ITmedia]

 既報の通り、レノボ・ジャパンは12月8日、8.8型ポータブルゲーミングPC「Lenovo Legion Go」と、13.3型有機EL(OLED)ディスプレイを2枚搭載する2in1ノートPC「Lenovo Yoga Book 9i Gen 8」を発売する。予想実売価格(税込み)は、Legion Goが13万4800円前後、Yoga Book 9i Gen 8が38万2800円前後となる。

 この記事では、Legion GoとYoga Book 9i Gen 8の特徴を“深掘り”する。

コントローラーを外して運用できる「Legion Go」

 Legion Goは、グローバルでは「IFA 2023」に合わせて9月に発表された。約3カ月の時を経て、ようやく日本に上陸することになる。現時点では1モデルのみ展開される。

Legion Go Legion Go

 APU(GPU統合型CPU)は「Ryzen Z1 Extreme」で、メインメモリは16GB(LPDDR5規格:増設/換装不可)、ストレージはPCI Express接続の512GB SSDを備える。OSはWindows 11 Homeをプリインストールする。

 SSDモジュールは「M.2 Type 2242」に準拠しており、比較的容易に交換できる。ただし、日本向けモデルではSSDが「CRU(Customer Replacable Units:ユーザーによる交換可能部品)」として定義されていないため、自分で交換をするとメーカー保証が無効となる恐れがある

APU APUはRyzen Z1 Extremeで、CPUコアは8基16スレッド構成となる。GPUコアはRDNA 3アーキテクチャで、リアルタイムレイトレーシングにも対応する「Radeon Graphics」(12コア)を備える
SSD 本体背面のパネルは比較的簡単に取り外せるようになっており、SSD(赤色の囲み)にもすぐアクセスできる。ただし、日本向けモデルではSSDがCRUとして指定されていないため、SSDの着脱自体が“保証外行為”となる

 8.8型のIPS液晶は、2560×1600ピクセル表示と10点マルチタッチに対応する。最大輝度は500ニトで、屋外でもプレイしやすい。リフレッシュレートは最大144Hzで、よりなめらかな表示も可能だ。

 ディスプレイ左右のゲームコントローラー(パッド)は着脱可能で、本体から取り外すとBluetoothゲームコントローラーとして機能する。Bluetoothゲームコントローラーとして使う場合は、他のWindows PCやAndroidスマートフォンやiPhoneでも利用可能だ(ペアリングが必要)。

 このコントローラーには「FPSモード」という動作モードがある。本体から取り外した上で、右コントローラーにあるFPSモードのスイッチを入れると、左コントローラーが「WASDキー(キーボード)」として、右コントローラーが「縦長のマウス」として機能するようになる。右コントローラーを付属の「コントローラーベース」にはめると、その名の通りFPS(一人称視点のシューティング)ゲームを快適にプレイできるようになる。

コントローラー ゲームコントローラーは着脱可能で、取り外すとBluetoothゲームコントローラーとして機能する。右コントローラー(写真=右)にはマウス操作用のタッチパッドも備えている
ポゴピン コントローラーの取り外しは、コントローラーの下部にあるボタン(矢印で示したもの)を押し込んで上方向にスライドするだけでよい
FPSモード 右コントローラーの下部(底面)には「FPSモード」のスイッチと、同モード用のマウスセンサーがある
右 FPSモードをオンにした右コントローラーを付属のコントローラーベースにはめると、マウスとして機能する。なお、ジョイスティックが邪魔に感じる場合は、一時的にキャップを取り外しておくことも可能で、付属のキャリーバッグに収納スペースも用意されている

 ポート類は、本体上部にUSB4端子、microSDメモリーカードスロット、3.5mmイヤフォン/マイク端子を、下部にUSB4端子を備える。USB4端子はいずれも「USB 40Gbps」準拠で、USB PD(Power Delivery)規格の電源入力と、DisplayPort Alternate Mode規格の映像出力を兼ねている。左右の側面にはコントローラーの接続端子が用意されている。

 無線通信はWi-Fi 6EとBluetooth 5.3に対応する。

本体上部 本体上部には排気口、ステレオスピーカー、マイク、電源ボタンやボリュームボタンもある。ただし、Webカメラはないため、チャットやWeb会議で映像を送りたい場合は、別途Webカメラを用意する必要がある
本体下部 本体下部はUSB4端子のみ備える
USB4端子 USB4端子は上下どちらも機能は同一で、USB PDとDisplayPort Alternate Modeの両方に対応するUSB Type-Cディスプレイと組み合わせて使えば、写真のようにデスクトップPCとして運用できる
スタンド 本体背面には自立スタンドを備えている。コントローラーを装着している状態はもちろん、外した状態でもタブレットPCとして便利に使える

 バッテリーの容量(定格値)は49.2Whで、公称の最長駆動時間は動画再生時で約7.2時間、アイドル時で約7.6時間となる(JEITA バッテリ動作時間測定法 Ver. 3.0に基づく計測値)。ACアダプターは65W出力のものが付属し、満充電までにかかる所要時間は約1.2時間だ。

 本体の持ち運びは、付属のキャリーバッグを使って容易に行える。このバッグには、FPSモードで使う際に取り外した右コントローラーのジョイスティックのキャップを収納するスペースも用意されている。

キャリーバッグ 本体の持ち運びに便利なキャリーバッグも付属する

 続いて、同時に発表されたYoga Book 9i Gen 8の特徴をチェックしていく。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー