1つは「Microsoft Copilot Studio」で、顧客自身がローコード/ノーコード(プログラムのコードを全くないしはほとんど書く必要がないということ)でCopilotのカスタム版を構築できるツールだ。Microsoft 365、SAP、Salesforceなどと接続することができるプラグインやコネクターなどが用意されており、プログラムのコーディングに深い知識がなくても自社の業務や製品に最適化したCopilotを構築することができるという。
そしてもう1つが「Azure AI Studio」で、こちらはAzure OpenAI Serviceなどを利用して本格的に自社の業務や製品に最適なコードを書くことで、最適化が済んだAIアプリケーションの構築が可能になる。
岡嵜氏はそうしたAzure OpenAI Serviceなどを活用して構築された顧客事例として、SOMPOケアによる介護に最適化されたAIアドバイザーやパソナの休職者向けAIアドバイザー、Preferred Robticsの自動移動ロボット「Kachaka」(カチャカ)などを紹介している。
さらに伊藤忠商事の辻井佑昌氏(フロンティアビジネス部 チームリーダー)が登壇し、Azure AI StudioやAzure OpenAI Service、Microsoft FabricなどをはじめとするAI技術を同社の食品事業部向け商品企画や開発業務に活用できないか、実証実験を進めていることを説明した。
【訂正:2023年12月22日午後4時48分 記事初出時、伊藤忠商事が既にAzure AI Studioなどを活用しているという内容を記載していましたが、追加取材に基づいて内容を訂正しました】
講演の後半ではGitHub Copilotに関してのデモが行われ、GitHubのスコット・デンスモア氏(エンジニアリング担当副社長)がGitHub Copilotに関してどのように使えるかといった実演もあった。
講演の最後に岡嵜氏は「Microsoftは開発者との関係を大事にしており、開発者の皆さんが使い慣れているVisual Studioなどのツールに生成AIを活用できるようにしていきたい」とまとめ、詰めかけた開発者に使い慣れたツールとAzureを活用して生成AIのアプリケーションを構築していってほしいと呼びかけた。
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