ディスプレイは、2560×1440ピクセル(アスペクト比16:9)の23.8型IPS液晶を搭載している。IPS方式の液晶パネルなので、視野角が広く、発色の印象も良い。輝度は公称で最大300ニト、実測でも310ニトと、室内で使うには十分な明るさを備える。
画面は最大10点のマルチタッチ対応にも対応している。画面サイズが大きいので、長文入力以外は指だけでもスイスイとタッチ操作できる。ムーバブル(移動可能)という特徴があるだけに、運用上のストレスのない使い勝手に貢献している。
筆者がテストした限りは色再現性も良好で、sRGBの色域をおおむねカバーできている。ただし、表面が光沢(グレア)加工となっているので、照明などの写り込みは避けられない。この点は、好みの問題となりそうだ。
本機はHDMI入力端子を備えており、外付けの液晶ディスプレイとして機能することも見逃せないポイントだ。簡単に移動できる可搬性や、自動展開スタンドによる省スペース性は、外付けの液晶ディスプレイとしても付加価値を持つ。
仕事用や学習用に使っているノートPCの画面を拡張して効率化したり、プレゼンやデモ用の画面として使ったり、ゲームや動画などのエンタメコンテンツを楽しんだりと、幅広く活用できる。もちろん、ゲーム機やBlu-ray Discプレーヤー、外付けTVチューナーをつないで使うことも可能だ。
CPUは、モバイル向け第13世代Coreプロセッサの中堅モデルとなる「Core i5-1335U」(Pコア2基4スレッド+Eコア8基8スレッド)を採用する。メモリもモバイルPC向けのLPDDR5-4800規格のものをオンボードで16GB搭載している。ストレージは1TBのPCI Express接続(NVMe)のSSDを搭載する。
ビジネスや学習はもちろん、ストレージ容量にも少し余裕があるので、映画を始めとする映像コンテンツの鑑賞やカジュアルゲーム、簡易的な写真/動画の編集まで、家庭向けの普段使いのPCとしてストレスなく使うことができる。
「なぜモバイル向けCPU?」という点だが、これは省電力かつ低発熱であることを重視した結果だと思われる。低発熱であることを生かして、本機はファンレス設計となっていることも見逃せない。
モバイルPC向けのプラットフォームを採用することで、しっかりパフォーマンスを確保しつつ、実用的な時間のバッテリー駆動と静粛さを備えており、運用の快適さにつながっている。
通信機能は、Wi-Fi 6E対応(IEEE 802.11ax規格)の無線LANと、Bluetooth 5.3を標準装備している。Webカメラは約500万画素で、顔認証用カメラを統合している。加えて、ノイズキャンセリング対応のアレイマイクを備えるため、ビデオ(Web)会議に高画質かつ高音質な環境で対応できる。
オーディオブランドの「Bang & Olufsen(B&O)との共同開発によるスピーカーもかなりパワフルで、個人宅の2〜3部屋にまたがって届くほどの“音圧”を出せる。複数人でビデオ会議に参加したり、ちょっとしたイベント、プレゼンテーションなどに使ったりする場合には重宝しそうだ。
カメラには物理的にレンズを隠すプライバシーシャッターを搭載しているので、意図せず映像が配信されてしまうことを防げる。
続いては、ベンチマークテストを通して本機の実力をチェックしていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.