OSDメニューについてもチェックしておこう。メニューの内容および操作方法はいずれもオーソドックスなので、特に迷うことはないはずだ。本体の左側面に配置された4つの操作ボタンの形状が全て同じであるため、指先だけではボタンの違いが分からず誤操作が起こりやすいのが、多少気になるかもしれない。
メインメニューを呼び出さずに使えるショートカットは、多くのモバイルディスプレイでは音量調整と明るさ調整の2つに割り当てられているが、本機は音量調整しかできず、明るさ調整はメインメニューを開いて行うしかない。
なお今回は試していないが、本機は「M1S4スタンド」という専用オプションが存在しており、これを用いることで、本機をノートPCの画面の上に、上下に並べて配置できる。
本体底面からデスクまでの高さは約23〜35cmと、市販のモバイルディスプレイ用スタンドと比べてもかなり自由度が高い。本機を購入する人はチェックすることをおすすめする。
本機は仕様だけを見ていくと、他社同等品と比べて際立った特徴はなく平凡に感じるが、実際に使ってみると、2方向から接続できるスタンドや、ケーブルを上方向に逃がせるポート配置など、使い勝手にこだわった製品であることが分かる。実売価格は税込み4万円台半ばと、15.6型としてはかなり割高だが、USB PDによる充電に対応するなどの付加機能も込みで、それなりの価値は十分にある。
そんな本製品でデメリットと言えるのが、縦向きでの設置に事実上対応しないことだ。もちろん外部スタンドを使って強引に縦置きにすることは不可能ではないのだが、背面の段差のせいで安定しない上、左右側面のどちらかがふさがれてボタンが押せなくなるなど、操作に制約が加わってしまう。
そもそも本機の付属スタンドは横方向での設置のみを想定しており、画面下に配置されたスピーカーも横並びであることから、縦向きのまま常時使うのは不格好だ。こうしたことから、横向きで設置できる環境を用意することが、本機の導入に当たっての最低条件になると考えておいた方がよさそうだ。
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