ちなみに、Image Creatorはひっそりと名称が変わったので、初めて使うユーザーからすると、情報を検索の際に混乱を招きがちだ。自力で情報検索する際に備える意味で、最後に、時系列での主なトピックをまとめておきたい。
そもそも、2023年3月に「新しいBing」の新機能として「Bing Image Creator」という画像生成機能のプレビュー版が公開されていた。このツールが、同年4月から、画像生成モデルに「DALL・E2」を使ったバージョンで一般提供された。
2023年10月には、「Bing Image Creator」において、新しい画像生成モデルの「DALL・E3」が無料で使えるようになった。
そして、この「Bing Image Creator」が、2024年に入ってからり「DesignerのImage Creator(Image Creator from Designer)」という名称にリブランディングされた。とはいえ、機能や外観に大きな変更はなかったようだ。
このリブランディングは強くアピールされていなかったが、2024年1月15日にMicrosoftの公式ブログに掲載された記事「Bringing the full power of Copilot to more people and businesses(Copilot の力をより多くの人々とビジネスに)」で、「Designer の Image Creator(旧名称 Bing Image Creator)による AI画像作成の強化。より精細な画像と横長フォーマットを提供し、1日あたり100回のブーストで、より高速に動作します」との記載を確認できる。
また、日本語の公式サイトを見ると、サービス名の表記が「DesignerのImage Creator」になっているので、おそらくこれが執筆時点において正しい表記なのではないかと推察する。
ただし、3月15日時点において、ブラウザからアクセスする「Image Creator」のサービスサイトでは、上部のロゴに「Copilot|デザイナー」と表記されており、下部のテキストとして「DesignerのImage Creatorは、〜」や「新しいBingでImage Creatorを〜」のような表記がごちゃごちゃと混在する。
一方、Copilotのチャット画面でリンクとして表示される表記は「デザイナー」だ。職業柄、日々表記の統一に注意しながら生きているメディア関係者から見ると、卒倒しそうなくらい混沌とした状態である。
とにかく、インターネットで関連情報を自力で検索する際には、執筆時期や著者の判断によってさまざまなサービス名表記がバラけていることを理解しておこう。例えば、筆者が確認した範囲でも、次のような表記が散見された。
これらは、基本的に同じものを指している。なお、「Microsoft Designer」という類似名称のサービスが別にあるので、そこを混同しないようにも気を付けなくてはならない。
こうした事情を鑑み、本記事では最も分かりやすそうな「Image Creator」という略称を用いた。認識してきた名称と異なるかもしれないが、ご了承いただければ幸いだ。
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