CopilotやTeamsなどのトレーニングやセミナー講師を務めるイマジンネクストの萬野有貴氏は、統一されたブランドのCopilotがいかに業務の効率化に寄与するかや、同じ会議室にいる複数参加者の話者識別という課題について触れ、Jabra PanaCast 50を導入することのメリットを記者向け説明会で解説した。
Jabra PanaCast 50は2021年4月に発表されたAI機能搭載のインテリジェントカメラ搭載のサウンドバーだ。正面中央付近に1300万画素のレンズ3つを内蔵したカメラを搭載しており、180度の視野角を持つ。これにより、会議室のどこに座っていても参加者全員を映し出せる。
また、Jabra PanaCast 50から離れた場所に座っている人の声も捉えるマイクも搭載しており、リモートで参加しているメンバーであっても、疎外感を覚えることはないという。
さらに、Jabra PanaCast 50を設置した「インテリジェント ミーティングルーム エクスペリエンス」には次のような機能やメリットがあると紹介した。
180度の視野角によって会議室全体を映し出せるだけでなく、参加者の人数や座る場所に応じて画角いっぱいに全員が表示されるようオートフレーミングする。
話者にズームするので誰が話しているのか一目瞭然になる上に、表情も確認できる。
ガラス張りの会議室であったとしても、会議室外の人にフレーミングしないよう会議室の範囲を定義できる。
ホワイトボードに書かれた内容をリモートからの参加者も会議室内にいるように確認できる。Jabra PanaCast 50がMicrosoft Teams Rooms認定のコンテンツカメラを内蔵しているため実現できる
同じ会議室に複数の参加者がいても話者を識別する。Jabra PanaCast 50で識別できる人数は最大10人。これにより精度の高い議事録や要約を作成できる。
同じ会議室にいる複数人をパノラマではなく、それぞれ別のカメラで捉えているかのように別々のフレームで映し出す。直近の発言者4人のみをタイルビューで映し出す「シングルストリーム」と、直近の発言者2人をタイルビューで、それ以外のメンバーをパノラマビューで表示する「マルチストリーム」も用意されている。
参加者の顔を認識し、ダイナミックコンポジション利用時にメンバーの名前をリモートで参加している人と同じように表示する。同機能は今後のアップデートで追加予定。
萬野氏は、これらの機能がどのように働くかのデモ動画も披露した。動画では、誰もいない小規模の会議室全体がまず映し出され、参加者2人が入室するとズームイン。2人が左右に分かれて座ると、画角に収まるよう広角表示に切り替わった。
参加者の1人がホワイトボードに書き始めるとカメラはホワイトボードにズームインし、リモートからの参加者でも正面で見ているような画角に切り替わった。
ホワイトボードを利用していると、書き込みの際どうしても筆記者の体がホワイトボードへの視界を遮ってしまうが、ホワイトボードカメラ機能により筆記者の体が半透明になる。
リアルタイムで筆記している文字も読め、先ほどのポジショニングも含め、リモートで参加している人のほうがホワイトボードを見やすいのではないかと思うほどであった。
会議の途中から参加した人が、インテリジェントスピーカーによって話者を識別した上で書き起こしをしていること、またCopilotによる要約により、どこまで会議が進んだかを瞬時にキャッチアップする様子も示された。
このように、萬野氏のパートではMicrosoftが提供するCopilotのAIテクノロジーと、Microsoftが認定したビデオバーを組み合わせることで、Teamsでの会議が有意義なものになることが説明された。
なお、インテリジェントスピーカー対応の認定を受けたのは、Jabra PanaCast 50単体の他、「Jabra PanaCast 50 Room System」(Windowsベース)と「Jabra PanaCast 50 Video Bar System」(Androidベース)の2製品だ。Jabra PanaCast 50 Video Bar Systemは、Microsoftが2023年4月に発表したAndroid向けシステム「デバイスエコシステムプラットフォーム」を採用した世界初のデバイスでもある。
最後に登壇したGNオーディオジャパンの加藤昭彦氏は、Microsoftがインテリジェントスピーカー以外のTeamsに対応したデバイスでも話者認識機能を提供予定であるため、PanaCast 50の強みが弱くなるのではないかという質問に対して次のように回答した。
「Jabra PanaCast 50は数年前にリリースしたものだが、AIを搭載するという点では他者に先んじており、Jabraはリーディングカンパニーであるという自負がある。Microsoftが求める高い条件やテストをクリアして認定を取得した製品でもあるので、今後、インテリジェントスピーカーを搭載していないTeams対応デバイスで話者認識に対応するようになったとしても、質の高いWeb会議を提供できると考えている」(加藤氏)
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