アドビは4月24日、画像レタッチアプリ「Adobe Photoshop」のデスクトップ版(Windows/macOS版)において新しいβアプリを公開した。このβ版は、サブスクリプションサービス「Adobe Creative Cloud」を利用しているユーザーであればあ利用できる。なお、β版における新機能は2024年中をめどに製品版に実装される見込みだ。
新しいデスクトップ版βアプリでは、生成AI「Adobe Firefly」を使った機能の追加と改良が行われる。Firefly自体も新しいAIモデル「Adobe Firefly Image 3 Foundationモデル」のβ版に切り替わっており、プロンプト(文章)の理解度を向上した他、高画質な画像生成、ライティングやポジショニング、ディティールなどの強化も施されている。
なお、Adobe Firefly Image 3 Foundationモデル(β版)自体はWeb版Adobe Fireflyからも試用可能だ。
新たに実装される「画像を生成(Generate Image)」機能を使うと、プロンプト“だけ”で画像を新たに作成できる。従来はWeb版Fireflyには実装されていたが、アイデア出しや画像のブレインストームの一助にすべく、Photoshopアプリに統合されることになった。コンテクストタスクバーの「画像を生成」をクリックすることでアクセスできる。
現行のPhotoshopアプリにも実装される「生成塗りつぶし」機能もアップデートされる。
「参照画像」は、塗りつぶしをする際に別の画像を参照する機能だ。例えば、服の画像を読み込ませた上で全身ポートレートの服の部分に塗りつぶしを指示すると、生成AIがその服に“着せ替えて”くれる。写真を撮り直すことなく、一部のオブジェクトを差し替える際に便利そうだ。
「背景を生成」は、画像(写真)の背景を切り抜いた後に、プロンプトで指示した通りの背景を付け足してくれる。
「類似を生成」は、画像内にあるオブジェクトの“バリエーション”を自動的に生成してくれる機能だ。「色違い」「柄違い」「サイズ違い」を簡単に作れるようになる。
「ディティールを向上」を使うと、その名の通り画像のシャープネスを向上してくれる。手動で調整することなく、シャキっとした画像を作ってくれるので便利だ。
その他、Photoshopのデスクトップ版には以下の改良が施される。
同機能はAdobe Photoshop β版およびAdobe Firefly web版での使用が可能で、「テキストから画像生成」モジュールの「スタイル参照」「構成参照」、「生成塗りつぶし」モジュールの新機能「生成拡大」などを利用できる。
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