セットアップにあたっては、まずスマホで「Ring」アプリを開き、QRコードを読み取って製品を認識させる。そこからはアプリの指示に従うだけでよい。
手順としては至って普通で迷うところはないが、Ringのカメラの場合、初回のセットアップ時点であらゆる項目を設定するため、かなりの時間がかかる。他社製品が、詳細な設定は後回しにしてまずは基本設定だけで使えるところまで持って行くのとは対照的だ。取り付け作業を含め、余裕のある時に作業することをお勧めする。
取り付け方を選択する(左)。コントローラーを使ってホームポジションを決定する(中央)。モーション検知の設定を行った後、Ringの「モード」についての説明を確認して完了だ。ここでは代表的な画面のみを紹介しているが、このプロセスがかなり時間がかかる(右)アプリの機能は、従来の屋内向けモデルとほぼ同一だ。ホーム画面に並ぶカメラ一覧の中から本製品をタップすると、保存済みの映像を表示したり、あるいはライブ表示に切り替えたりすることができる。マイクを使って呼びかけたり、サイレンを鳴らしたりする機能についても、従来の屋内向けモデルと変わらない。
画角についても、従来の屋内向けモデルとほぼ同じとなる。一般的にパンチルト対応のモデルは、本体の向きを自由に変えられることから、カメラ自体の画角は狭めであることが多いが、本製品はそうしたこともない。ナイトビジョンの感度についても、これまでの屋内向けモデルと違いは感じられないので、共通の部品を使っていると考えられる。
パンチルト以外で唯一大きな違いは、設定画面の「プライバシー設定」にあったプライバシーマスク機能がなくなっていることだ。これはカメラの角度が固定であることを前提に、カメラが映すエリアの内、特定範囲を記録されないようにする機能なので、パンチルト対応の本製品で省かれたのは理解できる。
Ringアプリを起動したところ。ホーム画面には他のカメラとともにプレビューが表示される(左)。タップするとモーション録画の映像が表示される。下段のカレンダーから特定の日付にジャンプすることも可能だ(中央)。ライブ映像を見ることもできる。マイクを使って呼びかけやサイレンを鳴らすことも可能だ。これらは従来の屋内向けモデルと変わらない(右)
カメラの設定画面。中段以下にずらりと並ぶメニューの顔ぶれは従来の屋内向けモデルと変わらない(左)。過去のアクティビティーを絞り込んで見ることもできる(中央)。モーション設定の画面。パンチルト対応ながらゾーンの編集機能も用意されている(右)競合製品との比較ではどうだろうか。現在市販されている製品の中で本製品に比較的近いのは、アトムテックの「ATOM Cam Swing」あたりだろう。こちらは屋外利用にも対応する他、ナイトビジョンがカラーに対応するのが大きな相違点だが、同じくパンチルトに対応しており、ボディーサイズも非常に似ている。
実際に両者を並べて操作してみたが、機能面でもよく似ており、画角もほぼ同等だ。さらに後述するパンチルトの操作方法もよく似ている。メモリーカードへの録画にも対応するATOM Cam Swingに対して、本製品はクラウド録画のみであるなど細かい違いは多数あるのだが、パンチルト対応という条件で探すならば、この両者で比較検討することもありそうだ。
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