ただ1つ気になった点が、特定条件下でのトラッキング能力だ。最大4000DPIの光学式センサー、最大1000Hzのレポートレートと、ゲーミングマウスクラスのスペックを誇るMT760だが、白い机上に貼った透明なPETフィルム上ではほとんど移動を検知することができなかった。
フィルムの貼っていない机面ではなにも問題なかったので、リフトオフディスタンスが小さいのかもしれない。デスクマットなどを利用している人は、マウスパッドの導入も合わせて検討した方がよいだろう。
サムホイールはサイズも大きく、扱いやすそうに見えるのだが、実際の使い心地としてはやや気になる部分があった。まず、静止摩擦が大きいのか、回し始めにやや堅さを感じる。その反面、回り始めると急に軽くなるようだ。
加えて、サムホイールの位置と軸の方向はもう少し検討の余地があったように思う。MT760のサムホイールはボディーの最頂点にあるので、操作するためにはかなり親指を上に持ち上げる必要がある。かぶせ持ちをする人だと、人差し指の第3関節に触れるくらいの位置だ。
さらに軸が水平なので、そこから親指を垂直に上下させなければならない。手の大きさや持ち方にもよるが、窮屈だと感じる人が多いのではないだろうか。
MT760の接続方式は、Bluetooth/2.4GHz無線/有線USBの3つから選べる。Bluetoothは3台までペアリングが可能で、底面のスイッチで切り替えられる。底面中央のスライドスイッチは3ポジションで、上が2.4GHz、真ん中が電源オフ(有線)、下がBluetoothとなっている。
Bluetoothを選択したときは、左のボタンで接続先を切り替える。その下に接続先のLEDインジケーターが3つあるが、各LED間の間隔が狭く、パッと見でどれが点灯しているのか分かりづらい。このあたりのマーキングは全てデボス加工(文字の彫り込み)のみでインク充てんなどがされておらず、視認性もよくない。
データ通信可能なケーブルを使ってPCに接続すると、2.4GHz無線/Bluetoothが選択されていても有線接続が優先される。あまり想定されるケースではないかもしれないが、操作対象とは異なるPCから充電だけ行いたい、というときには注意が必要だ。
その場合は、電源供給用PC側にもとりあえずレシーバーを挿しておけばよい。2.4GHz接続の場合は後述のScreen-cross switch functionを利用しない限り、先に接続が確立したレシーバーが接続先となる。Bluetoothのようにボタンで切り替えることはできない。
左はBluetoothのペアリング/切り替えボタン。下に接続先のインジケーターがある。真ん中は接続方式および電源の3ポジションスライドスイッチだ。右はカスタムボタンで、マーキングがデボス加工(文字の彫り込み)のみでインクなどで着色されていないため、視認性がよくない
ロジクールのシリーズ初メカニカルキーボード「MX MECHANICAL」と静音スイッチ採用マウス「MX MASTER 3S」を試す
「SIGNATURE M550/M650/M750」はマウスの常識を変えるのか――ロジクールが提案する新スタンダードを試す
レトロモダンなキーボード/マウス「Lofree」シリーズは、魅力的なルックスだけじゃない実力派だった
待望の新モデル! 東プレの静電容量無接点方式スイッチ採用マウス「REALFORCE RM1 MOUSE」を試す
Gloture、ボイスレコーダーやプレゼンリモコンとしても使える小型ワイヤレスマウス「GeeRig X1」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.