Cross-screen switching functionは、マウスカーソルを画面端に移動することで複数のPCを切り替えたり、PC間でコピー&ペーストをしたりする機能だ。はっきり言えば、ロジクールが提供しているFlow機能に相当するものだが、細部では異なる部分がある。
1つ目は接続方式が2.4GHz、つまり付属のUSBレシーバーに限られるということだ。MT760自体は3台までのBluetooth接続、6台までの2.4GHz無線接続に対応しているが、Cross-screen switching functionはBluetoothには対応していない。
MT760にはUSBレシーバーが2台セットになっているので、それを利用して2台のPC間で利用することになる。なお、原稿執筆時点でUSBレシーバーの別売は予定されていないようだが、MT760を複数台購入して3つ目以降のUSBレシーバーを手に入れる、という方法もないわけではない(する人は少ないとは思うが)。
Flow機能との相違点2つ目は、オフラインモードとLANモードがあることだ。切り替え対象となるPCが同じネットワークに接続されているのであればフル機能が使えるLANモードを使用すればよいが、リモートワークなどで社用PCはVPN接続していて、すぐ隣にある私用PCとはネットワークが分離されているケースはままある。
そのような場合でも、オフラインモードを使えば複数PCの切り替え利用が可能だ。Flow機能では同じネットワークに接続されているPC間でしか利用できないので、これは大きなアドバンテージだと言えるだろう。
ただし、オフラインモードではPC間でのコピー&ペーストはできない。設定画面などからの推測になるが、オフラインモードはレシーバーの切り替えのみをサポートし、LANモードはそれに加えてネットワークを経由したクリップボードの転送をサポートするということのようだ。
3つ目は、原稿執筆時点ではWindowsにしか対応していないことだ。その他、切り替えエリアは右端と左端にしか設定できず、上下には設定できないという制約もあるが、その分、切り替えは超高速だ。マルチディスプレイ間の移動と同じくらいのタイムラグで切り替わると言えば、イメージしやすいだろうか。
内部的には接続を切り替えているのではなく、2台同時に接続した上で、操作対象ではない方はデバイスドライバ側で入力信号を無視する、というような処理をしているのかもしれない。
MT760に付属するUSBレシーバーはあらかじめペアリングされているため、通常であればユーザーがペアリングを行う必要はない。だが、何らかの理由でペアリングが外れてしまったり、前述のように別のMT760に付属のレシーバーをペアリングさせたりしたい場合は、ユーザー自身でペアリングを行える。
RapooOfficeDevのSupportを開くと、「the code pairing tool」へのリンクがあるので、これをクリックする。電源をオフにしたMT760とレシーバーをUSB接続し、「Pair」をクリックすると、Step one、Step twoと進むので、そこでDevice IDを1〜8から選択する。
その後、MT760のUSBケーブルを取り外し、接続方式を2.4GHzに切り替えて右/左/ミドルボタンを同時押しすればペアリング終了だ。
このペアリングを試行錯誤しながら気づいたのだが、レシーバー1台に対して複数のMT760をペアリングし、同時に接続することもできる。ただし、同時に操作するとマウスカーソルが止まるなど、トラッキングが安定しないことがあった。あまり想定されるケースではないが、複数のMT760を購入する際には、意図せずレシーバーを共有していないか気をつけた方がよさそうだ。
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