それでは、ベンチマークで本製品の実力を見ていく。まずは標準的なベンチマークソフトでPC性能の立ち位置を確認しよう。電力設定はMouse Control Centerから「パフォーマンスモード」に、NVDIAコントロールパネルからGeForce RTX 4050 Laptop GPUを常にオンとして計測している。
最初はアプリケーション性能を見るPCMark 10(Extended)だ。Core i7に外付けGPUを採用するとあってホーム用途のEssentialsやビジネス用途のProductivity、コンテンツ制作のDigital Content Creationいずれも1万点を超える高いスコアを獲得した。
ホーム/ビジネスとも外付けGPUを活用できて高性能な他、コンテンツ制作についてもRTX 4050のアクセラレーションを利用できるので生産性が高い。Gamingについては1万6448ポイントだった。GeForce RTXとしてはエントリークラスであるため1万点台だが、CPU内蔵GPUを利用するノートPCよりは大幅に高いスコアだ。
続いて、CPU性能をCINEBENCH R23で計測した。マルチコアは1万7214pts、シングルコアは1818ptsだった。マルチコアの値はコア/スレッド数なりで、一般用途では十分なパフォーマンスを期待できる。シングルコアもノートPCでは十分なスコアだ。
3DMarkはいくつかのテストをピックアップして紹介したい。まずよく指標として用いられるTime Spyは9305、Fire Strikeは2万1080といったスコアだった。高スコアではないが、DirectX 12のTime Spyが1万点にあと少し、Fire Strikeで2万点オーバーなら悪くない。
他にはWQHD(2560×1440ピクセル)のテストが行えるSteel Nomad Lightは8736、Fire Strike Extremeは1万460だった。Steel Nomad Lightは現在のトレンド技術ベースの中負荷テストだ。ある程度の負荷のゲームなら、WQHD、本製品の場合はWQHGAになるが最大解像度で楽しめると予想される。
次に、実際のゲームタイトルを使ったベンチマークテストの結果を紹介しよう。まずファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークだ。本製品の最大解像度である2560×1600ピクセルで計測した。
まずは画質設定を「最高品質」とした場合は7693ポイントで、「やや快適」評価だ。55.05fpsと、プレイ可能だが60fpsは若干下回るあたりになる。
「高品質(デスクトップPC)」設定に下げると、9983ポイントで「快適」評価が得られた。フレームレートは68.54fpsに向上している。なお、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークは2560×1600ピクセルが設定ができないが、2560×1440ピクセル(WQHD)設定で計測したスコアはおおむねファイナルファンタジーXIVと同じだった。
もっとも上の高品質は「やや快適」、1つ引き下げた「標準品知る」なら「快適」評価になる。
サイバーパンク2077はかなりグラフィックス負荷が高いため、「レイトレーシング:低」設定をそのままだと35fps程度だった。そこで超解像技術「DLSS」の品質をウルトラ・パフォーマンス、フレーム生成技術「DLSS FG」をオンにしたところ、85.78fpsに向上した。重量級タイトルもDLSSに対応している比較的新しいものであれば、十分なフレームレートを得られる可能性はある。また、AMD FSRはGeForce RTXでも超解像のみなら利用できる。
ここからはeスポーツ系タイトル3つの例を紹介しよう。まずディアブロ IVだ。解像度は2560×1600ピクセル指定、画質プリセット「高」(最高画質のウルトラの1つ下)、DLSSがバランス、レイトレーシングオフといった設定で平均130fps、1%Lowが108.1fpsだった。
本タイトルはフレーム生成にも対応しているが、レスポンスを重視する人は使わない方がよい。フレーム生成を使わない方向で平均180fps超を狙ってみると、画質プリセット「低」、DLSS:ウルトラ・パフォーマンス、レイトレーシングオフといった設定で平均188.4fps、1%Lowが154.8fpsが得られたので参考にしてほしい。
続いてのタイトルは、オーバーウォッチ2だ。解像度は2560×1600ピクセル指定で、画質プリセットは「エピック」(最高画質設定)としている。AMD FSR 1.0をオンとした設定で平均140.9fps、1%Lowが103.8fpsだった。画質プリセットを「ウルトラ」に下げると平均269.9fps、1%Lowが178.4fpsとなったので、本製品が採用する180Hzパネルにマッチする。
最後にテストしたのは、エーペックスレジェンズだ。起動オプションに「+fps_max 0」としてフレームレート上限を回避(完全ではない)している。解像度はこれも2560×1600ピクセル指定だが、このゲームにプリセットはない。
そこで設定できる最高画質、最軽量画質で計測した。テクスチャストリーミング割り当てについてはGPUのグラフィックスメモリが6GBなので「最高(VRAM:6GB)」、アンチエイリアスはTSAA、テクスチャフィルタリングは異方性2Xに固定とし、まずは各項目を最高ないしは高に引き上げた場合で平均131.4fps、1%Lowが74.3fpsだった。
一方、各項目を低ないしは無効とした場合で、平均183.8fps、1%Lowが99.5fpsだった。エーペックスレジェンズの場合、パネルのリフレッシュレートに合わせることを優先するなら最軽量設定がよさそうだ。
なお、付属するACアダプターの出力が210Wのため、事実としてCPUが最大115W、GPUも最大115Wなので210Wではフルパワーが出せないのは計算上からも確かだ。ただし、CPUとGPU両方に100%負荷がかかるような状況も、そこまであるものではない。ゲームにおいても同様だ。ベンチマークスコアもスペックからすると妥当なものだったと言っておきたい。
ここまで紹介してきた通り、G TUNE E5-I7G50BK-Bは、ゲーミングを前面に出すようなデザインではなく、普段使いでも問題なく持ち運べるところがよい。
15型クラスというゲーミングノートPCのスタンダードサイズに分類されつつ、15.6型よりは若干コンパクトで軽量だ。ゲーミング性能はベンチマークの通り手堅くまとまっている。
ノートPCとしても高性能だから、ビジネスや学習と、ゲーム&エンタメを1台でこなせるノートPCが欲しいといったニーズにもマッチするだろう。
ゲーミングノートPCの世界に手を出したいが、いきなり20万〜30万円は出せないといったエントリーゲーマーも多いことだろう。もちろんそれだけの額を出さなければ遊べないゲームもある世界だが、人気のeスポーツタイトルを遊びたいなら標準構成で15万9800円という本製品なら手を出しやすいだろう。兄弟機のG TUNE E5-I7G50BK-Aと比べてもさすがG TUNE 20周年モデルといったお値打ち価格だ。
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