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モバイルに「L3キャッシュ爆盛り」とApple/Intel対抗の「GPU強化モデル」登場――AMDが新型「Ryzen」を一挙発表CES 2025(2/3 ページ)

» 2025年01月07日 04時45分 公開
[井上翔ITmedia]

Ryzen Z2プロセッサ(ポータブルゲーミングPC向け)

 「Ryzen Z2プロセッサ」は、2023年にリリースされた「Ryzen Z1プロセッサ」の後継となるポータブルゲーミングPC向けAPUとなる。ポータブルゲーミングPCが一定の市場規模になってきたことを踏まえZ1の“続編”として開発されたそうで、据え置きゲーム機並みのパフォーマンスを備えつつ、バッテリー持ちの改善を図ったという。搭載PCは2025年第1四半期に登場する予定だ。

 ラインアップは以下の通りとなる。

  • Ryzen Z2 Go
    • CPUコア:4基8スレッド(最大4.3GHz)
    • CPUキャッシュ:合計10MB
    • GPUコア:12基
    • TDP:15〜30W
  • Ryzen Z2
    • CPUコア:8基16スレッド(最大5.1GHz)
    • CPUキャッシュ:合計24MB
    • GPUコア:12基
    • TDP:15〜30W
  • Ryzen Z2 Extreme
    • CPUコア:8基16スレッド(最大5GHz)
    • CPUキャッシュ:合計24MB
    • GPUコア:16基
    • TDP:15〜30W
Ryzen Z2 Ryzen Z2プロセッサの概要
Ryzen Z2 Ryzen Z1プロセッサは多くのポータブルゲーミングPCに採用された。そのこともあり、後継APUの投入を決めたようだ
ラインアップ 今回は4コア8スレッドのエントリー向けの「Ryzen Z2 Go」が用意され、スタンダードの「Ryzen Z2」と上位版となる「Ryzen Z2 Extreme」は8コア16スレッドに統一されている。Ryzen Z2 ExtremeはGPUコアが4基多いせいか、CPUの最大クロックが100MHz低くなっている

Ryzen AI 300プロセッサ(ノートPC向け:追加ラインアップ)

 高性能なNPUを搭載したAPU「Ryzen AI 300プロセッサ」については、既存のプレミアムモデル(Ryzen AI 9)に加えて、その下位にアドバンスドモデル(Ryzen AI 5/7)と、上位にHalo(ヘイロー)モデル(Ryzen AI Max/Ryzen AI Max+)が登場する。

 Ryzen AI 5 300プロセッサとRyzen AI 7 300プロセッサは、ピーク時に50TOPS(毎秒50兆回)のAI処理を行えるNPUを統合している。CPUコアはZen 5/Zen 5cアーキテクチャ、GPUコアはRDNA 3.5アーキテクチャという構成はプレミアムモデルと変わらない。搭載PCは2025年第1四半期(PROモデルは第2四半期)に登場予定だ。

 ラインアップは以下の通りとなる。いずれもTDPは15〜54Wの範囲で設定可能で、企業向けの管理/セキュリティ機能「AMD PRO」に対応するモデルも用意している。

  • Ryzen AI 5 340/Ryzen AI 5 PRO 340
    • CPUコア:Zen 5×3基+Zen 5c×3基(合計6コア12スレッド/2GHz〜4.8GHz)
    • CPUキャッシュ:合計22MB
    • GPUコア:Radeon 840M(演算ユニット4基)
  • Ryzen AI 7 350/Ryzen AI 7 PRO 350
    • CPUコア:Zen 5×4基+Zen 5c×4基(合計8コア16スレッド/2GHz〜5.1GHz)
    • CPUキャッシュ:合計24MB
    • GPUコア:Radeon 860M(演算ユニット8基)
Ryzen AI Ryzen AI 300シリーズの追加ラインアップ(アドバンスドモデル)
競合 Ryzen AI 7 350は、「Snapdragon X Plus X1P-42-100」比で平均35%、「Core Ultra 7 258V」と比較して平均30%パフォーマンスが高いという
Procyon 「UL Procyon AI Computer Vision」で比べても、Ryzen AI 7 350がトップだったそうだ

Ryzen AI Max/Max+プロセッサ(ハイエンドAI PC向け)

 「Ryzen AI Maxプロセッサ」と「Ryzen AI Max+プロセッサ」は、「新しいメモリインタフェース」を搭載することで最大毎秒256GBのメモリアクセスを実現した他、CPUコアをZen 5にそろえてGPUコアを“増量”することで外部GPUなしでも(=消費電力を抑えて)高速なAI処理を行えるようにしたAPUだ。搭載PCは2025年第1〜2四半期に順次登場する予定だ。

 CPUコアはZen 5アーキテクチャで、最大16基32スレッドを備える。GPUはRDNA 3.5アーキテクチャの「Radeon 8000Sシリーズ」で、演算ユニットは最大で40基を備える。NPUのピーク時の演算性能は50TOPSだ。TDPは45〜120Wの範囲で設定できる。

 ラインアップは以下の通りで、いずれもAMD PRO対応モデルを用意している(シリーズのエントリーモデルのみ非PROモデルなし)

  • Ryzen AI Max PRO 380
    • CPUコア:6コア12スレッド(3.6GHz〜4.9GHz)
    • CPUキャッシュ:合計22MB
    • GPUコア:Radeon 8040S(演算ユニット16基)
  • Ryzen AI Max PRO 380
    • CPUコア:6コア12スレッド(3.6GHz〜4.9GHz)
    • CPUキャッシュ:合計22MB
    • GPUコア:Radeon 8040S(演算ユニット16基)
  • Ryzen AI Max 385/Ryzen AI Max PRO 385
    • CPUコア:8コア16スレッド(3.6GHz〜5GHz)
    • CPUキャッシュ:合計40MB
    • GPU:Radeon 8050S(演算ユニット32基)
  • Ryzen AI Max 390/Ryzen AI Max PRO 390
    • CPU:12コア24スレッド(3.2GHz〜5GHz)
    • CPUキャッシュ:合計76MB
    • GPUコア:Radeon 8050S(演算ユニット32基)
  • Ryzen AI Max+ 395/Ryzen AI Max+ PRO 395
    • CPUコア:16コア32スレッド(3GHz〜5.1GHz)
    • CPUキャッシュ:合計80MB
    • GPUコア:Radeon 8060S(演算ユニット40基)
Ryzen AI Max Ryzen AI Maxはれっきとしたモバイル向けAPUなのだが、いろいろな部分を強化した結果Ryzen AI 300シリーズよりも“巨大”になってしまった
いろいろ強化 CPUコアをZen 5に統一し、GPUコアを増量した上で「新しいメモリインタフェース」を採用することで処理能力をより高めた一方、NPUの性能は最大50TOPSに据え置かれている
GPUコア GPUコアの増量は効果てきめんなようで、最上位の「Ryzen AI Max+ 395」は、競合のCore Ultra 288VよりもGPUを使うあらゆる場面で優位に立っている
レンダリング 3DレンダリングではAppleの「M4 Proチップ」(12コア/14コア)と肩を並べるか、それを上回るパフォーマンスを発揮している。いずれも“内蔵”GPUだと考えるとかなり強い
4090にも勝ってる 「LM Studio」で700億パラメーターを稼働させた場合、「GeForce RTX 4090」を搭載するPCと比べて最大2.2倍高速で、かつ最大87%の電力削減となるという。というか、外部GPUなしで700億パラメーターのLLMが動いてしまうのがすごい
ラインアップ Ryzen AI Max/Max+シリーズのラインアップ
HPとASUSから 本APUを搭載するワークステーションやゲーミングノートPCは、HPとASUSから発売される予定だ

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